宗教科教育法III
神学部
THE68700
コース情報
担当教員: 武田 なほみ
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 木1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
レポート
詳細情報
概要
現代の世界で,また現代の日本で,キリスト教に基づく学校教育はどのような役割をもっているか。学校で宗教を学ぶ意義は何か。聖書の視点は私たちの生に何をもたらすのか。本講義では,宗教科を持つ学校(特にキリスト教に基づく学校)について,その教育観と教育実践を学んだ上で,宗教科授業における聖書の読み方を学び,学習者とともに聖書に聴く姿勢や聖書のメッセージを伝える方法を(その多様性や可能性を含めて)考える。参加学生による調べ学習や演習(指導案作成と発表,模擬授業,指導案や模擬授業をお互いに検討するディスカッション)を中心に進める。
目標
1)キリスト教学校の土台となっている人間観を理解し,キリスト教学校における宗教教育と宗教科教員の役割について,自ら考え自分の言葉で表現することができる。 2)聖書のいくつかの箇所(特に中学高校の授業でしばしばとりあげられる箇所)について,そのメッセージをおさえた上で,伝え方(語り,対話)を学ぶ。 3)宗教科の背景となる学問領域(宗教学,聖書学,神学,歴史学)と関連領域(文学,芸術等)との関係を理解し,教材研究に活用する。 4)宗教科の学習評価について考える。
授業外の学習
(各回の予習復習として) ・各回授業で課される宿題(キリスト教学校の建学の精神に関する調べ学習,参考文献の精読や聖書箇所の調べ学習)にとりくみ,クラスで発表する準備をする(90分)。 ・教材研究および学習指導案作成に取り組む(60分) ・ふりかえりペーパーを作成する。関連資料にあたって理解と思索を深める(40分) (模擬授業の前) ・模擬授業の準備をする(指導案作成,教材準備)。模擬授業については担当教員のもとで事前指導を受ける。
所要時間: およそ190分
スケジュール
- 導入,学校教育における宗教科,キリスト教教育の原点
- 学校教育と宗教,キリスト教系学校とその人間観・教育観
- キリスト教系学校研究,発表とディスカッション①(建学の精神,教育観)
- キリスト教系学校研究,発表とディスカッション②(学校行事,宗教科カリキュラム)
- キリスト教学校教育と聖書,宗教科カリキュラムと学習指導案 聖書研究と授業準備について
- イエスによるたとえ①(ルカ15章)(テキスト研究,学生作成の指導案検討会,教材研究) (以下は暫定案。とり上げる聖書箇所や模擬授業のスケジュールについては参加学生との相談のうえで決める。)
- イエスによるたとえ②(ルカ10章)(テキスト研究,学生作成の指導案検討会,教材研究)
- 模擬授業①(<イエスによるたとえ>でとり上げた聖書箇所をもとに)
- 模擬授業②(<イエスによるたとえ>参加学生が選んだ聖書箇所をもとに)
- イエスと人びと(イエスの行いに関する聖書の語り)(テキスト研究,指導案研究)
- イエスの教え(山上の説教)(テキスト研究,学生作成の指導案検討会,教材研究) イエスが教えた祈り(テキスト研究,学生作成の指導案検討会,教材研究)
- 十字架の理解,キリストとの出会いの物語 キリストの愛に生きる
- 模擬授業③(<イエスと人々><イエスの教え>でとり上げた聖書箇所をもとに)
- 模擬授業④(<祈り><十字架><キリストの愛>でとり上げた聖書箇所をもとに)
教科書
課題文献は授業内に紹介します。
聖書
出版社: 日本聖書協会
参考書
下記の他,授業で適宜紹介します
子どもたちと読む聖書
著者: 百瀬文晃
出版社: 女子パウロ会,2015年
視点を変えて見てみれば――19歳からのキリスト教
著者: 塩谷直也
出版社: 日本キリスト教団出版局,2019年