キリスト教の霊性

神学部

THE65800

コース情報

担当教員: 酒井 陽介

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 木2

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

20%

授業参加

30%

その他

最終日に行う,受講学生による最終発表(それぞれが見出した霊性のかたちや召命についての振り返りと発表)をもって,試験の代わりとする。ただし,あまり大きな発表を考える必要はない。第1回目の授業の時に説明する。欠席を4回を超えた場合は評価対象外(不合格)となる。

50%

詳細情報

概要

本講義では,現代社会にあって,私たちが,キリスト教と福音のメッセージを生きるとはいかなることかを,キリスト教霊性神学と人間の宗教性の観点からともに学び,考えていきたい。 霊性理解と実践において,人間性理解は,不可欠な要素である。特に現代において,哲学や心理学といった他分野との学際的なアプローチが必要となる。本講座では,霊性神学と学祭的な視座に立ち,キリスト教における霊性と召命について考え,理解を深めたい。 霊性を具体的に生きることを,教会の伝統では召命(招き)と呼ぶ。それは,神と人間の間に交わされる呼びかけと応答の出来事であり,プロセスである。キリスト教の伝統が,文化に深く根付いていない日本では,召命の概念が,固定観念に縛られ,司祭,修道者という狭い枠組みで理解されやすい。キリスト者の召命は,パーソナルかつ,共同的な性格を持ち,神との対話と他者との交わりのなかで,育まれていくものである。そして,それは,本来,あまねくすべての人に固有の形で与えられる。別言すれば,召命とは,霊性を個人と共同のレベルで具体的に生きることである。霊性とは,何であるかという問いかけを通して,私たちの生きている現実の中で霊性を生きる場や可能性を探す助けになればと思う。 神学部には,さまざまなバックグラウンドと立場の学生が集まっている。クリスチャンの学生にとっては,自分の召命を,そして,クリスチャンでない学生にとっては,学んでいる神学の実践として,この世界との関わり方を見つめる機会にしたい。特に,実際に信仰を生きた数名の人生のあゆみと生きた霊性を学ぶことは,その助けとなろう。 実践的な分野を扱うため,ある程度の神学の基礎知識は前提とする。

目標

1) 霊性(キリスト教のスピリチュアリティ)分野における基礎的・実践的な知識を修得する。 2) 霊性に関する十分な知識を持ち,それらを応用することができるよ うになる。 3) 霊性を論理的に記述し,的確に発表し,討議(ディスカッション) を行うことができるようにする。

授業外の学習

【予習】(所要時間:各回 80 分程度)。 ・授業で使用する「内容」及びシラバス記載の疑問や各回の予習目標について,参考テキスト等で調べて自分なりの予想をつけてみる。 ・授業の参考資料(資料名を例示)を読んでおく。 【復習】(所要時間:各回 110 分程度) ・上記の自筆ノート・メモ等と配布資料を利用し,リフレクション(リアクション)ペーパーを書き,提出する。それが,再度体系的に授業で習ったことを確認し,振り返り,第一に取り組むべき復習となる。 ・自分なりにテーマを掘り下げ,自分なりの考えを養ってください。それが,講座のテーマの理解に役立ち,講義内での活発なディスカッションや,何よりも一人一人の学びと洞察(インサイト)につながる。 ・事前に抱いていた疑問点が解消されたか確認する。授業後に残った疑問点については,再度体系的なテキストを使用したり,担当教員に質問したりして解消を図る。 授業後に授業の内容をまとめたメモを作成し,最終日の各自の発表に向けてを準備する。

所要時間: 予習・復習190分以上。

スケジュール

  1. キリスト教における霊性とは−スピリチュアリティと私たち
  2. 生きた霊性の紹介①
  3. 霊性と人間性の統合
  4. 生きた霊性の紹介②
  5. 召命―さまざまなあり方と生き方
  6. 生きた霊性の紹介③
  7. 召命と共同体―召命の育まれていく場
  8. 生きた霊性の紹介④
  9. 霊性を生きる場所
  10. 生きた霊性の紹介⑤
  11. カルト宗教について
  12. 生きた霊性の紹介⑥
  13. まとめと霊性や召命についての振り返りと発表1
  14. まとめと霊性や召命についての振り返りと発表2

教科書

特にテキストを購入する必要はない。

    参考書

    書籍情報はありません。

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