神と人間II(創造と救済)
神学部
THE21600
コース情報
担当教員: 光延 一郎
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火5
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
レポート
その他
★出席確認は,毎回の授業内容についてリアクションを提出すること。一回3点×14回=42点満点。 ★期末レポートは,授業を通してつかんだ「キリスト教における『創造』とはなにか?」をまとめる。58点満点。
詳細情報
概要
神と人間の出会いを,救いの歴史のドラマから展望する「神学的人間論」の第二段階として,その出会いの初め・起源としての「創造」について考えます。「罪」(原罪)についての考察(科目「神と人間Ⅰ」)において,人間の最も奥深い内面に向けられた眼差しを,今度は宇宙万物の存在の起源及びその行く末へと最大限に開きます。「無からの創造」,「初めに言葉があった」…など,聖書とキリスト教が天地創造について語ることは,現代に生きる私たちの世界観にとっていかなる意味があるのか? そうした宗教的言説は,進化論に代表される科学的な知見にいかに耐え得るのか…,などの問題を焦点としながら,宇宙と地球の歴史,またそこに置かれた人間存在の意味について,映像資料や独創的な宗教・科学者であったテイヤール・ド・シャルダンの思想を手引きとしながら一緒に考えたいと思います。リアクションペーパーによりクラスに積極的に参加してください。
目標
「キリスト教において『創造』にはどのような意味があるか,またそれは人間の『救い』にとってどのようなかかわりがあるか?」 以上を,授業中に扱った題材《聖書,テイヤール・ド・シャルダン,鑑賞したDVD,配布プリント,『神学的人間論入門』の「創造」部分,資料サイト,リアペ・フィードバックなど》を通して総括し,実践に向けてつかみなおすこと。
授業外の学習
Moodleにリンクされている文献,サイト,動画などを参考にしながら,リアクションペーパー,レポートを書くこと。
所要時間: 190分
スケジュール
- 科学的思考と創造神学
- テイヤール・ド・シャルダンと進化論
- 宇宙と地球・人間の歴史(『地球大進化46億年』より)
- 聖書における創造神学の意味
- マシュー・フォックスの創造中心神学
- 『創世記』における創造
- 預言書における創造
- 詩篇と知恵文学における創造
- イエスの神体験と新約聖書の創造
- コスミック・キリストの思想(ヨハネ,パウロ)と三位一体論
- 「神の像」としての人間という思想
- 創造神学と現代の諸思想(エコロジー,フェミニズム…etc.)
- 教皇フランシスコ回勅『ラウダート・シ』と創造
- まとめと総括
教科書
随時,Moodleに掲載
『神学的人間論入門―神の恵みと人間のまこと』
著者: 光延一郎
出版社: 教友社 2010年
参考書
『現象としての人間』
著者: テイヤール・ド・シャルダン
出版社: みすず書房
『神のくに』
著者: テイヤール・ド・シャルダン
出版社: みすず書房