神と人間I(罪と原罪)

神学部

THE21500

コース情報

担当教員: 光延 一郎

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水4

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

42%

リアクションペーパー

30%

レポート

28%

その他

★出席確認は,毎回の授業内容についてリアクションを提出すること。一回3点×14回=42点満点。 ★期末レポートは,課題文献を精読し,そこから本科目で学んだことをまとめ,「キリスト教的な罪理解とは何か」に答える。58点満点。

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詳細情報

概要

キリスト教では,神と人間の出会いを,救いの歴史のドラマから展望します。その際,エポックとなる出来事は,出会いの初め・起源としての「創造」,その出会いへの挫折・障害である「罪」(原罪),またイエス・キリストの生涯の言葉とわざによる救い=「恩恵」,さらに最終的な目標点を示す「終末」でしょう。こうした要所となるポイントの意味を考察することから,神と人間の関係を眺めるダイナミックな視野を養い,そこからキリスト教信仰が,人間が人間として生きることにとっての意義を考えるのが「神学的人間論」という科目です。この授業では,その第一段階として,私たちが神と出会うに際しての最も内面的な問題,すなわち「罪」,および「原罪」の問題を取り上げます。できるだけ私たちにとって身近な実存的な事柄,文学や映像資料などを用いながら,罪と救いの関連を私たち自身の問題として考察したいと思います。学生は,ディスカッションによりクラスに積極的に参加し,その内容をリアクション・ペーパーで報告してください。

目標

「キリスト教の見ている『罪』と『ゆるし』の本質とは何であるか? またそれは人間の『救い』といかにかかわるのか?」 以上を,授業中に扱った題材〈聖書,鑑賞したDVD,プリント,資料サイト,リアペ・フィードバックなど〉から理解したことを実践に向けてつかみ直す。すなわち,キリスト教の罪観について何も知らない人に対して,自分ならどのように説明するかをまとめることが課題です。

授業外の学習

Moodleにリンクされている参考サイトや動画,文献などを参考にしながら,リアクションペーパー,レポートを書くこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 罪とはなにか 罪ととが,罪責
  2. 「チューインガムひとつ」+DVD『北の国から84夏』
  3. イエス・キリストによる解放の意味
  4. 「罪」と「悪」の問題
  5. 「罪とゆるし」 のプロセス
  6. 聖書の罪理解
  7. 日本文化の中の罪のとらえ方
  8. キリスト教以外の宗教の罪理解
  9. 死刑と修復的司法
  10. ゆるしと修復(ガルトゥングの「超越法」)
  11. 原罪とは何か
  12. アウグスティヌスとペラギウスの原罪論争
  13. 社会的・構造的な罪について
  14. 現代神学における原罪論再解釈の試み

教科書

『神学的人間論入門―神の恵みと人間のまこと』を入手しておいてください。

  • 神学的人間論入門―神の恵みと人間のまこと

    著者: 光延一郎

    出版社: 教友社

  • ゆるしの力

    著者: 幸田和生

    出版社: 女子パウロ会

参考書

書籍情報はありません。

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