放射線科学

理工学部 - 物質生命理工学科

SML62500

コース情報

担当教員: 小田切 丈

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

10%

リアクションペーパー

20%

定期試験

定期試験期間中

70%

詳細情報

概要

放射線(高エネルギー光子や電子,陽電子,陽子,重イオンなどの荷電粒子)の発生機構。それぞれの放射線と物質との相互作用に関する素過程の面からの理解。放射線のエネルギーや線量の計測に関する原理と実際。素過程の集積としての放射線の物質・生体への影響の評価。放射線の利用など。 講義を中心とし,適宜問題演習を行う。物質生命理工学科カリキュラムポリシー4に基づき,物質への放射線作用を学修し,実社会において身近にあふれる放射線に対する適切な理解,対処,利用といった課題解決方法を習得する。

目標

放射線作用を,物理的・化学的なミクロの視点から理解することから始め,物質・生命のマクロな現象の理解へつなげる能力を身に着ける(物質生命理工学科ディプロマポリシー3)。放射線は理工学から医学に至るまで広く利用されている上,放射線のない世界は宇宙に存在しない。物質生命理工学科ディプロマポリシー4に基づき,放射線の応用展開,被ばくに対する定量的な判断など,理工学における課題解決に貢献する能力を身に着けることを目的とする。

授業外の学習

講義ノート,および,配布された資料を利用し授業内容について理解する。講義では毎回問題演習および解説を行うので,その復習を行う。 【予習】(所要時間:毎回70分程度) 前回の内容を概観し,また全体の流れの中での位置づけを確認する。前回のリアぺ問題は授業冒頭に解説するので,内容を復習しておく。 【復習】(所要時間:毎回120分程度) 授業中に学んだ計算式などについて自身で導出を試みる。

所要時間: 各回190分程度

スケジュール

  1. 放射線とは(※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの内容は変更することがありうる)
  2. 放射線と物質との相互作用の概要,放射線源
  3. 放射性同位体と原子核の壊変
  4. 壊変の法則,放射性平衡
  5. 分子のエネルギー準位,原子分子素過程の基礎,断面積と平均自由行程
  6. 電磁波と物質の相互作用
  7. 電子と物質との相互作用
  8. 重荷電粒子と物質との相互作用
  9. SPUR,平均自由行程,飛程
  10. 放射線量
  11. 放射線検知器
  12. 放射線化学反応
  13. 生物影響と放射線からの防御
  14. 放射線の産業利用

教科書

講義内容を事前にMoodleにアップロードする

    参考書

    • 放射線を科学的に理解する

      著者: 鳥居寛之,小豆川勝見,渡辺雄一郎

      出版社: 丸善出版/2012年

    • わかりやすい放射線物理学

      著者: 多田順一郎,中島宏,早野龍五,小林仁,浅野芳裕

      出版社: オーム社/1997年

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