進化系統学

理工学部 - 物質生命理工学科

SML62300

コース情報

担当教員: 川口 眞理

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火1

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

10%

定期試験

定期試験期間中

90%

詳細情報

概要

著しく多様な動物界は古典的系統発生学では極めて秩序だった体系として系統付けられている。個体発生の分子メカニズムの解明により,動物の系統は,基本的な遺伝子の相同性と多様化として理解され始めている。加えて,ヒトをはじめとして,多くの動物において全遺伝子構造が明らかにされようとしている。動物の系統という歴史的連続性は,それらの遺伝子構造の比較から理解できるようになるであろう。講義では,動物の個体発生に基本的な遺伝子の相同性と多様化を中心にして,遺伝子そのものの進化のメカニズムを加味して解説する。本講義は「環境と生命の調和」に関する学科専門科目であり,カリキュラム・ポリシー4に基づいて生物の多様性や環境問題などへの応用・展開する分野,および,実社会につながる課題解決方法を習得する。

目標

動物の系統関係を理解したのち,私たちヒトの器官形成が進化過程でどのようにして生じたのかを系統立てて理解する。たとえば,眼の獲得によりどのように私たちはモノを見るのか?など,私たち自身の体の仕組みについても併せて理解を深める。このように,本講義では生物学の基礎を土台として,生命現象を理解したうえでディプロマ・ポリシー3に基づいて,物質・生命の基礎を体系的にとらえ,原子・分子から高分子,生体分子にわたる物質の創成と技術開発に貢献する能力を身につける。さらに,ディプロマ・ポリシー4に基づいて学修した内容を理論・技術的に応用展開する能力を習得し,環境と生命の調和に結び付く理工学における課題解決に貢献する能力を身につけることを目標とする。

授業外の学習

あらかじめ資料に目を通し,予習しておく(所要時間70分程度)。授業後には,2時間程度の復習時間を必要とする。授業期間中で区切りのよいところでリアクションペーパーを兼ねた小問を出す。翌週の授業で復習時間を取るので,各単元ごとに自分の分からないところを復習しておくこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション *以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの内容や回数は変更することがある。
  2. 生物の分類体系1:多様性の理解
  3. 生物の分類体系2:多細胞動物の誕生
  4. 生物の分類体系3:脊椎動物の誕生
  5. 進化のメカニズム1:進化とは
  6. 進化のメカニズム2:分子レベルの進化
  7. 進化のメカニズム3:進化の具体例
  8. 形態の多様性1:形態進化のパターンとその分子メカニズム
  9. 形態の多様性2:相同部分の多様化
  10. 形態の多様性3:新奇器官の進化
  11. 生物の多様性と種分化1:理論編
  12. 生物の多様性と種分化2:深海
  13. 生物の多様性と種分化3:光受容器の進化
  14. まとめ

教科書

講義に用いる資料はムードル経由で配布する。講義前に各自で印刷し,持参すること。

    参考書

    書籍情報はありません。

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