環境分析化学
理工学部 - 物質生命理工学科
SML61600
コース情報
担当教員: 木川田 喜一
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木2
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
定期試験
定期試験期間中
その他
出席回数が講義回数の3分の2未満の者は,原則として評価の対象外とする.また,遅刻は原則として欠席扱いとする.なお,講義中の発言や,演習課題の解答に応じた加点を行うことがある.
詳細情報
概要
物質生命理工学科のカリキュラムポリシー(CP4)に基づき,「環境と生命の調和」に関する高度な学問的内容を学修し,応用・展開する分野,学際的な分野,および実社会に繋がる課題解決方法を修得する. 自然環境の在り方や,種々の環境問題を定量的に取り扱うために環境試料の化学的分析が行われる.しかしながら,試料の採取方法や分析結果の解釈を誤った場合,事実とは全く異なる結論を導いてしまうおそれがある.本講義では環境試料を対象として,目的に合った「試料の採取と調製」,「目的物質の分離と濃縮」,「分析方法とその最新技術」,「分析結果の解析と評価」について具体例を挙げて解説し,化学分析を通して環境を正しく理解・評価する手法を学ぶ.
目標
環境試料の化学分析を通して環境を科学的・客観的に理解するための実践的知識を身に付け,環境データを正しく読み取り,種々の環境報告書や環境報道を評価し,その本質を見抜くことができるようになる. 物質生命理工学科のディプロマポリシーに基づき,物理学,化学,生物学の基礎を土台として,物理,化学,生命現象を理解する能力を育む。
授業外の学習
常に環境分析,環境アセスメント等の関連分野の報道に関心を持ち,情報収集に努めること.毎回の授業内容を復習し,翌週までに要点をまとめ,疑問点を明らかにしておく.授業中の演習問題については,授業後に必ずもう一度解いてみて,完全に理解しておくこと.(各回所要時間3.5時間)
所要時間: 3.5時間程度
スケジュール
- イントロダクション ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる.
- 環境分析の目的と対象物
- 調査と試料採取
- 組成分析(1):バルク分析
- 組成分析(2):元素分析と形態分析
- 組成分析(3):気体組成の分析
- 組成分析(4):分析結果の評価と解釈
- 環境分析のトレーサー(1):微量元素
- 環境分析のトレーサー(2):同位体比
- 環境分析のトレーサー(3):放射能と放射性核種
- 地球化学コードと地化学温度計
- 年代測定
- 環境のプロキシ:古気候の復元
- 知識の確認と総合討論
教科書
必要に応じてプリントを配布する.
参考書
これからの環境分析化学入門
著者: 小熊 幸一 ほか
出版社: 講談社,2013年
安定同位体地球化学
著者: 酒井 均,松久 幸敬
出版社: 東京大学出版会,1996年