天然有機化学
理工学部 - 物質生命理工学科
SML61500
コース情報
担当教員: 臼杵 豊展
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火2
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
リアクションペーパー
授業内期末試験
授業期間中
詳細情報
概要
天然有機化合物は,神秘に満ちた自然界が創り出す有機化合物のことであり,多様な構造と多彩な生物活性を蔵している。天然有機化学・天然物化学の発展は,医薬品や化学工業品,香料,化粧品,農薬などの研究・開発・製造に多大な貢献をしている。さらには,自然界における不可思議な生命現象の解明にも大きく寄与している。 本講義は,天然有機化学の理解を深めるため,Vollhardt/Schoreの"Organic Chemistry"(訳本:ボルハルト・ショアー「現代有機化学(下)」)を所持している前提で,そのいくつかの章に沿って進める。その際,いくつかの重要な天然有機化合物も紹介する。なお,講義の進捗状況等により,計画が若干変更する場合がある。 また,生体関連天然物であり,かつ細胞外マトリックスであるコラーゲンやエラスチンの話も含むことがある。 そして,専門知識を学び,化学領域以外の領域,および理工共通領域の科目を受講することにより,自分の専門領域以外の分野について広く知識を得させる。 なお本講義は,カリキュラム・ポリシー2に対応する。
目標
本講義では,有機化学全般の基礎的学力向上と天然有機化学の見識を深めることを目的とする。特に,反応機構における電子の流れを理解し,また優れた天然有機化合物に関する知識を得る。 さらに自然科学分野あるいは社会科学分野との学際分野も含め広範に学ぶことにより修得される,基礎科学が人間社会や地球環境に与える影響などを多面的にとらえる力を身につける。 なお本講義は,ディプロマ・ポリシー2に対応する。
授業外の学習
毎回の講義の予習・復習を推奨する(95分ずつ)。
所要時間: 190分
スケジュール
- 講義概要・天然物化学について ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの順番や回数は変更することがありうる。
- 天然物化学概論(1)
- 天然物化学概論(2)
- 天然物化学概論(3)
- アミノ酸
- 核酸
- 炭水化物
- 核磁気共鳴(NMR)の原理とスペクトル
- ベンゼンの置換基の反応性(1)
- ベンゼンの置換基の反応性(2)
- カルボン酸
- カルボン酸誘導体
- 質量分析(MS)の原理とスペクトル
- 試験
教科書
教科書を所持していることが望ましい。
現代有機化学(下) 第8版(旧版可)
著者: ボルハルト・ショアー
出版社: 化学同人
Organic Chemistry Structure and Function Seventh Edition
著者: Peter Vollhardt, Neil Schore
出版社: 2014
参考書
現代有機化学(上) 第8版(旧版可)
著者: ボルハルト・ショアー
出版社: 化学同人