錯体化学

理工学部 - 物質生命理工学科

SML60300

コース情報

担当教員: 三澤 智世

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

定期試験

定期試験期間中

65%

その他

授業内で演習課題を複数回実施する。課題への回答状況,期末試験の結果により成績を総合的に評価する。

35%

詳細情報

概要

本講義は理工必修科目「基礎化学」,理工共通科目II群「無機化学(無機元素化学)」の内容を踏まえたものである。錯体化学の基礎として,金属錯体における結合,立体化学,配位子場理論,錯体の反応および特性などについて学修する。無機化学,有機化学,生物化学,触媒化学などの境界領域としての錯体化学について,自然界や生体内で金属錯体の関与する反応や現象と関連させながら講義を進める。カリキュラム・ポリシー,「物質・生命の基礎の体系的な理解」に,ディプロマ・ポリシー「物質・生命の基礎を体系的に理解している」に対応する。

目標

ディプロマ・ポリシー「3. 物質・生命の基礎を体系的にとらえ,原子・分子から高分子,生体分子にわたる物質の創成と技術開発に貢献する能力」の修得を念頭に,以下が可能となる講義とする。 1) 配位化合物の名称と構造を関係付けて考えられる。 2) 金属錯体の配位数および立体配置・立体異性について説明できる。 3) 結晶場理論および配位子場理論について説明できる。 4) 金属錯体の電子構造と物性を結びつけながら現象を説明できる。

授業外の学習

講義の各回において,予習として参考書の講義該当部分を通読する(30分程度)。復習として講義で理解できなかった点を明らかにし,配布資料および参考書等を通じて補う(160分程度)。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション: 錯体化学,金属錯体の機能や利用 ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数を変更することがありうる。
  2. 配位化学の基礎,配位化合物の命名法
  3. 金属錯体の立体化学,異性体
  4. 遷移金属元素の電子配置と性質
  5. 原子価結合論: 混成軌道
  6. 結晶場理論①: 六配位八面体型錯体
  7. 結晶場理論②: 様々な配位数の錯体
  8. 分子軌道法,配位子場理論①: 六配位八面体型錯体
  9. 配位子場理論②: 様々な配位数の錯体
  10. 配位子場理論③: π受容性とπ供与性
  11. 金属錯体の電子構造と物性①: 磁性
  12. 金属錯体の電子構造と物性②: 電子遷移スペクトルと色
  13. 金属錯体の反応①: 電子移動反応
  14. 金属錯体の反応②: 安定度定数,配位子置換反応

教科書

参考書1を主に用いる。必要に応じて資料を配布する。

    参考書

    • 化学の指針シリーズ 錯体化学

      著者: 佐々木陽一 柘植清志 共著

      出版社: 裳書房 2010

    • 錯体化学 基礎と最新の話題

      著者: 基礎錯体化学工学研究会編

      出版社: 講談社 2002

    • 無機化学 基礎から学ぶ元素の世界

      著者: 長尾宏隆 大山大

      出版社: 裳華房 2013

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