分子構造化学

理工学部 - 物質生命理工学科

SML60100

コース情報

担当教員: 久世 信彦

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 木4

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

レポート

10%

定期試験

定期試験期間中

80%

小テスト等

10%

詳細情報

概要

量子論的・分子論的アプローチに基づき,分子の構造を研究することは,物理学や化学の分野だけではなく,生命科学へも著しく拡大している。本講義では多電子原子の電子構造,分子の化学結合,分子の対称性,分子の振動・回転分光学の基礎を学び,分子構造を研究するために必要な基礎知識を習得する。受講にあたっては「量子物理化学」を履修していることが望ましい。本講義は理工学部物質生命理工学科カリキュラム・ポリシーの項目4に対応しており, 物質とナノテクノロジーに関し,分子分光学,構造化学,量子力学における高度な学問的内容を学修することで,応用・展開する分野,学際的な分野での課題解決方法をつかむための基礎を修得させる。

目標

理工学部物質生命理工学科ディプロマ・ポリシーの項目1-3に従い, 物理化学分野の基礎を理解し,分光学と量子力学,群論を土台として,高分解能分光分野における理論を技術的に応用展開する能力を修得し,物質とナノテクノロジーにおける課題解決に貢献する能力を持つことを目標とする。

授業外の学習

授業内容を予習・復習・補足するため,moodleにて提供されたビデオとハンドアウトを用いて学習する(70分)。 復習として授業各回の演習問題を解き,期末試験の対策のための復習も行う(120分)。

所要時間: 予習:授業に関連したハンドアウトを読む(70分),復習:演習問題への解答と提出(120分)

スケジュール

  1. 分子の構造と量子力学,分光学の一般的性質
  2. 回転スペクトル:慣性モーメントと回転エネルギー準位
  3. 回転スペクトル:回転遷移と核統計
  4. 回転スペクトル:多原子分子の回転
  5. 対称性の利用:群論の基礎
  6. 対称性の利用:点群と指標表
  7. 対称性の利用:分光学への応用
  8. 振動スペクトル:分子振動と調和振動子
  9. 振動スペクトル:選択律と非調和性
  10. 振動スペクトル:振動回転スペクトル
  11. 振動スペクトル:多原子分子の振動
  12. 電子遷移:電子スペクトル
  13. 電子遷移:蛍光とりん光
  14. 電子遷移:振電遷移

教科書

アトキンス 物理化学(上,下)第10版の内容を主に取り上げる。

    参考書

    • アトキンス 物理化学(上,下) 第10版

      著者: P. Atkins, Julio de Paula

      出版社: 東京化学同人, 2017

    • 物理化学 分子論的アプローチ 上

      著者: マッカーリ,サイモン

      出版社: 東京化学同人, 1999

    • 量子化学(基本の考え方16章)

      著者: 中田宗隆

      出版社: 東京化学同人, 1995

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