偏微分方程式
理工学部 - 情報理工学科
SIC65400
コース情報
担当教員: 平田 均
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 月3
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
その他
「この単位が取れないと留年する,卒業できない」等の学生側の事情は,成績評価において一切考慮の対象とならない。
詳細情報
概要
今学期は,すべてオンライン講義として実施する。毎回の講義内容をまとめた講義ノートを講義開始前にLoyolaに掲示し,さらに講義時間にはZoomでスライドを使いながら双方向講義を行う。 物理学において,熱伝導体における温度分布の変化や空間における波動現象など,空間的に広がった量の時間変化は,偏微分方程式によって記述されている。独立変数が二つ以上ある偏微分方程式は,独立変数が一つである常微分方程式よりも多様な性質を示し,その数学的な解析もより難しい。 この講義では偏微分方程式に関する初歩的な概念を説明した後で,最も簡単な偏微分方程式である1階線形偏微分方程式を例として,常微分方程式との違いを学ぶ。次にFourier解析についての復習をした後で,数理物理において特に頻繁に現れる3つの偏微分方程式を取り上げ,その性質について学ぶ。 この講義は,機能創造理工学科のカリキュラムポリシー3. 「物理学,機械工学,電気・電子工学などに関する理工学の基礎を幅広く学び,さらに学科コア科目および学科専門科目などの講義および実験・演習科目を通して,物理学,機械工学,電気・電子工学分野の中から希望の分野を選択し,それぞれの分野をより体系的に修得することで,新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献できる能力を養成する。」に対応している。
目標
この講義の到達目標は,機能創造理工学科のディプロマ・ポリシー1. 「自然科学分野などの理工学の基礎を学ぶことにより,科学・技術の諸問題に対応する幅広い能力」を身に着ける」ことである。 より具体的には,数理物理に登場する基本的な偏微分方程式それぞれがどのような性質を持ち,それが物理現象をどのように反映しているのかを理解することを目標とする。
授業外の学習
講義ノートと参考書の対応する単元部分を事前に読み,講義後には関連する計算問題を自力で解いてみて,正しく理解できているかどうかを自分でチェックすることが必要である。講義での説明を聞いてノートに取るだけでは,学習時間は全く足りない。 また,具体的な微分積分の計算ができるようになるためには講義だけでは不十分である。適当な問題集等を使って自分で計算問題の数をこなす必要がある。
所要時間: 毎回の講義に対して,予習80分と復習120分,計200分の授業外学習を必要とする。
スケジュール
- 偏微分方程式とは
- 一階線形偏微分方程式(1)
- 一階線形偏微分方程式(2)
- Fourier解析の復習(1)
- Fourier解析の復習(2)
- 熱方程式 (1)
- 熱方程式 (2)
- 熱方程式 (3)
- 波動方程式 (1)
- 波動方程式 (2)
- 波動方程式 (3)
- Laplace方程式(1)
- Laplace方程式 (2)
- Laplace方程式 (3)
教科書
教科書は特に定めないが,講義は参考書1に挙げたテキストの2--6章の内容に沿って進める。
参考書
フーリエ解析と偏微分方程式入門
著者: 壁谷 喜継
出版社: 共立出版 (2010)