情報数理演習I

理工学部 - 情報理工学科

SIC20701

コース情報

担当教員: 角皆 宏

単位数: 1

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金4

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

0%

授業参加

0%

リアクションペーパー

50%

定期試験

定期試験期間中

50%

その他

上記の評価割合はおよその目安。出席状況はリアクションペーパーの評価に含める。成績は,講義中に毎回行う演習(リアクションペーパー)・期末試験・出席状況などから総合的に判断する。

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詳細情報

概要

この授業は,∀∃を用いた命題の記述・証明,公理に基づく一般的な線型空間論,および複素数を使った解析学について演習を行い,次のような内容の理解・習熟を目的とする: ・実数および複素数の数列や関数の収束発散を正確に論ずるためのいわゆるε-δ論法 ・抽象的な線型空間論,および線型写像の行列表示など ・複素関数の微分と積分,および留数定理を利用した積分計算 初回授業までに履修登録の上,Loyola授業掲示板を確認して,moodleコースに登録すること。 ・Loyola授業掲示板・moodleを通じて解説資料・演習問題を事前に提示することがあるので,必要に応じて予め手元において受講されたい。 ・指示された演習課題について,清書した答案を,授業終了後にmoodleを通じて提出する。提出方法の詳細についてはmoodleで指示する。 ・Loyola授業掲示板・moodleを通じて,まとめや自習課題,より進んだ学修に向けての補足などのプリントを配布することがある。 情報理工学科CP5「全ての情報分野における基礎的理論を理解するため,数学の基礎科目を通じて,最低限の知識を学生全員に身に付けさせる。」に当たる科目である。

目標

・∀∃を用いた命題の記述・証明に習熟するとともに,ε-δ論法を使って数列・関数の有界性・収束性・連続性などを正確に議論できるようになる。 ・抽象的な線型空間論を理解し,さまざまな場面で線型代数を活用できるようになる。 ・複素関数の性質と複素関数の微分と積分の概念を理解し,コーシーの積分定理や留数定理を用いて手計算が可能な複素関数については,実際に自分の手で微分や積分ができるようになる。 情報理工学科DP5「情報科学を含むすべての現代科学の理解に不可欠な数学の知識を学ぶ」

授業外の学習

・数学は,何度も自分で書き,それを読み直して推敲することにより,概念が意味することをきちんと理解して,正しく使えるようになる。その意味で実技科目である。自分の手を動かして書いたり計算したりする姿勢を厭わないこと。(週2〜3時間程度) ・「複素関数論」も受講することが望ましい。この科目も併せて履修すると,複素関数に関する理解をより深めることができる。 ・数学の命題の記述および証明の読み書きに馴れるには,「代数学基礎」「幾何学基礎」を併せて受講することも好ましい。

所要時間: 2〜3時間程度

スケジュール

  1. 複素数・極表示・オイラーの公式
  2. ε-δ論法(1):∀∃を用いた命題の記述・証明,数列・関数の有界性
  3. ε-δ論法(2):数列の極限
  4. ε-δ論法(3):関数の極限・連続性
  5. ε-δ論法(4):関数列の各点収束と一様収束
  6. 複素関数論(1):基本的な正則関数
  7. 線型空間論(1):抽象線型空間
  8. 複素関数論(2): テーラー展開
  9. 線型空間論(2):線型写像と行列表示
  10. 複素関数論(3):ローラン展開
  11. 線型空間論(3):関数空間
  12. 複素関数論(4):留数定理
  13. 線型空間論(4):関数空間上の線型写像
  14. 複素関数論(5):広義積分の計算
  15. 期末試験

教科書

必要に応じて授業時に各担当者が紹介する

    参考書

    下記の他にも,数学図書室に関連書籍や演習書などを多く用意しているので,是非活用されたい。

    • 線形空間(基礎数学選書6)

      著者: 柴岡泰光

      出版社: 裳華房・1971

    • イプシロン・デルタ論法 完全攻略

      著者: 原惟行・松永秀章

      出版社: 共立出版・2011

    • 複素解析(理工系の数理)

      著者: 谷口健二・時弘哲冶

      出版社: 裳華房・2013

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