情報理工学実験I*

概要

情報工学,電子工学の分野において必要とされる基礎的な実験を行う。実験を通じて,電子計測やデータ分析に習熟すると共に,半導体素子,電子回路,論理演算,電気回路,ディジタル演算についての理解を深めることを目的としている。数人の班に分かれて以下の6課題の実験を遂行しその結果をまとめたうえで考察しレポートに仕上げる。 (１)データの統計分析 (２)オシロスコープとRC回路 (３)過渡現象と整流回路 (４)CMOSの基礎とアナログ電子回路 (５)論理回路 (６)信号処理 実験の目的を達成するためには,事前に指導書を予習し,円滑にデータの取得を行い,レポートの作成においては,データから導かれる結果の十分な検討が求められる。この講義は情報理工学科のカリキュラムポリシーの３「情報通信技術に関するソフトウェアおよびハードウェアについて,システムの構成要素からそれらの統合に至る幅広い技術分野を網羅する複数の基礎的科目を通じて,通信システム全体を把握した上で専門的な技術を学び,情報通信技術者に必要な基礎を修得させる」科目およびカリキュラムポリシーの２にある「人間の体や活動の計測,福祉や教育への応用も視野に入れた科目を通じて,科学的側面と工学的側面の両方を学ぶ」科目に相当する。

目標

(１)得られた結果を記録し整理することができること。 (２)考察を加え,その結果が妥当なものかどうか判断できる能力を養うこと。 (３)もし妥当でないことが判明した場合には問題点の所在を明らかにできること。 (４)これらをレポート形式でまとめ記述できること。 情報理工学科のディプロマポリシー２および３に掲げる「情報通信に関する基礎技術を理解し,情報通信技術の発展にかかわる諸課題を主体的に解決できる能力」,「 脳や神経,身体,感覚・認知・言語など,人間そのものに関わる情報処理,および,人間支援・教育支援など,人間の活動に関わる情報処理を理解し,人間に関わるあらゆる側面に対応できる能力」を身につける。

授業外の学習

【予習】80分程度 事前に指導書を熟読し,実験の⽬的(何を学ぶのか),実験上の注意事項,実験の⼿順,予想される結果などを把握し,実験がスムーズに⾏えるよう準備する。 【復習】300分程度 実験中のメモに基づきデータを整理してグラフ・表を作成するとともに,指導書に書かれた検討や考察を⾏い,レポートを作成する。考察の際には,専⾨書や参考⽂献を調べて,結論に⾄る理由を明確に⽂章化する。

所要時間: 少なくとも週１回あたり380分以上の予習復習が必要である。