量子情報エレクトロニクス
理工学部 - 機能創造理工学科
SEA66200
コース情報
担当教員: 中岡 俊裕
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水4
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
レポート
その他
レポートは2回を予定している。
詳細情報
概要
近年,光子や電子スピンなど,量子力学に基づいて状態が決定する情報(量子情報)を持つ媒体を利用した,新しい情報通信,エレクトロニクスが注目を集めている。このような研究分野は量子情報科学と呼ばれ,物理学,工学,情報科学,数学を横断する分野として急速に発展している。本講義では,量子情報,量子エレクトロニクスの理解,記述に必要なツールとして量子論,量子力学の基礎を解説した後,代表例として,量子情報通信(量子力学の原理を利用することで確実に盗聴者の検知が可能な鍵配送システム)と量子計算(量子コンピュータ)について入門的講義を行なう。初歩的な線形代数(ベクトル,行列演算,固有値問題)が必須であり,量子力学の知識を習得している事が望ましい。カリキュラム・ポリシー2の「科学・技術の諸問題に対応する幅広い能力を養成」「物理学,化学,生物学など自然科学全般,および数学,情報学など理工学の基礎修得」,カリキュラム・ポリシー3の「物理学,機械工学,電気・電子工学などに関する理工学の基礎」「新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献できる能力養成」,カリキュラム・ポリシー4の「物理学,電気・電子工学を駆使し応用・展開する学際的な力の修得」に対応する。 下記Moodleでの資料配布などを行う。詳細についてはMoodle内の記述を熟読すること。 Moodle → コース N → NAKAOKA, TOSHIHIRO 中岡 俊裕 → 「量子情報エレクトロニクス(SEA66200)2024年度秋」 あるいは 「量子情報(2024秋))」
目標
量子情報,量子エレクトロニクスの理解,記述に必要なツールとして量子論,量子力学の基礎を修得し,量子情報通信と量子計算について説明できるようになる。 ディプロマ・ポリシー2の「新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献する能力」,ディプロマ・ポリシー3の「独創的技術の開発に貢献する能力」を涵養する。
授業外の学習
配布ハンドアウトを事前にダウンロードして読み,予習しておくこと(130分/回)。レポート課題に取り組むこと(平均目安60分/回)。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション (量子情報通信と量子計算の概要)
- 量子情報の理解,記述に必要なツール1(複素数,線形代数の基礎,復習)
- 量子情報の理解,記述に必要なツール2(量子力学の基礎,直感的理解)
- 量子情報の理解,記述に必要なツール3(量子力学の基礎,直感的理解)
- 量子情報の理解,記述に必要なツール4(ブラケット記法)
- 量子情報の基礎1(量子情報とは? 量子ビットとは?)
- 量子情報の基礎2(量子ビットの担い手)
- 量子情報の基礎3(量子もつれ状態)
- 量子暗号通信(量子情報技術による安全な通信)
- 量子計算の基礎(量子ビット,量子ゲート)
- 量子計算1(ドイチェ-ジョザのアルゴリズム)
- 量子計算2(ショアのアルゴリズム)
- 量子計算3(グローバーのアルゴリズム)
- 量子計算実装,量子エレクトロニクス(周辺知識と具体例:実際にはどうやって計算する?)
教科書
Moodelにて資料を配布する
参考書
第一回講義時に詳しく紹介する。