フラクチャメカニクス
理工学部 - 機能創造理工学科
SEA61700
コース情報
担当教員: 久森 紀之
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 木1
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
レポート
中間試験
授業期間中
詳細情報
概要
フラクチャーメカニックスは破壊を力学的に扱う学問(破壊力学)である.破壊は破壊の駆動力と抵抗力の関係で決まる.破壊抵抗は材料に強く依存する.構造物の破壊事故は社会的に大きな問題となる.破壊にはどんな種類があり,それぞれどのような条件で起こり,それを防止するにはどうすればいいかを力学的及び材料学的な観点から実例を交えながら講義する.材料強度学および破壊力学の基礎知識とその防止設計の考え方を理解する.これらを通じて,カリキュラム・ポリシーである機械工学の学問体系と,物質の理解と材料・デバイスの創成および,ものづくりとシステムの創造というキーテーマを融合した知識を身につけ,社会に貢献する能力の養成を目的とする. ・中間試験(3回),演習(1回)を実施する. ・授業で使用する教材や配布資料などは全てMoodleで提供(前日:9:00にオープン予定)する. ・初回授業で使用するガイダンス資料などは1週間前を目途にMoodleで提供する. ・状況によってはオンデマンド型に変更することがあるので,その際にはMoodleを基本とし,その他,必要に応じてロヨラ等でも通知する. ・課題やその他トピックスなどのフィードバックは,翌週の講義資料と同時(前日9:00オープン予定)にMoodleに掲示する. ・授業や課題に対する質問などは,メールおよびMoodleのチャットにて随時対応するので,遠慮なく連絡してください.但し,返信に時間を要することもあるので,課題に取り組む時期(提出期限)については考慮すること. ・以上のように,教材提供や資料の掲示,課題提出にはMoodle を使用するので,授業受講にあたってはMoodleでコースの登録を済ませておくこと. ・課題についても,毎回の授業時にMoodle を更新するので確認してください. ・毎回の講義に関する課題の提出は,翌週の火曜日23:59:00とします. ・その他,別途に課するレポートなどがある場合は,2週間程度の期間を設けます.
目標
(1)破壊にはどんな種類があり,それぞれどのような条件で起こり,それを防止するにはどうすればいいかを力学的及び材料学的な観点から修得すること. (2)このことは,ディプロマ・ポリシーである科学・技術に関する確固たる基礎知識を持ち,新たな物理的価値観を獲得すること. (3)機能の創造に繋がる独創的技術の開発に貢献できる人材育成の基礎とし,材料強度学および破壊力学の基礎を理解することで,社会的で生じている破壊事故の予防と予測できるレベルまで到達すること.
授業外の学習
(1)講義のキーワードについて調査する予習を1.5~2時間程度設けること. (2)加えて,演習問題などの復習や,得られた知識を体系化するための復習を1.5~2時間程度ど設けること. (3)これらを通して,社会で生じる破壊事故に関して意識すること.
所要時間: 190分以上
スケジュール
- はじめに ガイダンス -講義の狙いと進め方- 以下は予定であり,講義の進捗状況により各テーマの回数は変更することがある.
- 引張試験と材料強度(1) -応力とひずみ-
- 延性破壊と脆性破壊 -破壊の形態-
- すべりと転位,実際の強度 -ミクロ的な破壊強度- -壊れるきっかけ-
- 中間試験(1)
- 応力集中と応力集中係数 -形状を有する物体の壊れ方-
- 疲労破壊(1) -疲労とSN曲線-
- 疲労破壊(2) -疲労き裂進展-
- 中間試験(2)
- 演習:破壊靱性値と破壊靱性試験法
- き裂先端の応力場 -応力拡大係数-
- 破壊力学 -破壊靭性-
- 中間試験(3)
- まとめ:知識の体系化 授業で提示した課題について,参考図書や論文を読んでレポートを提出する.
教科書
特になし.その都度資料をMoodleにて配布する.
参考書
破壊力学
著者: 小林英男
出版社: 共立出版・1993
基礎強度学
著者: 星出敏彦
出版社: 内田老鶴圃・2003