物理学実験演習III*
理工学部 - 機能創造理工学科
SEA51110
コース情報
担当教員: 後藤 貴行
単位数: 1
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金3, 金4
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
授業参加
レポート
その他
出席(参画の度合いを含む)とレポートで評価する。特にレポートはその内容が重視され,成績に直結するので精査したレポートの提出が求められる。もちろん,レポートの書き方を各教員から教わるのも実験の一部であるので,遠慮なく尋ねて欲しい。
詳細情報
概要
日常生活で常に触れて居ながら,その説明には量子力学や統計力学といった高度な理論を必要とする「光や電子の性質」を実験を通して学ぶ。内容はレーザー分光,磁気共鳴(NMR緩和率),低温物性・X線回折,コンピュータ計測などに関するもの(全8テーマ)であり,これを12回の実験で網羅する。テキストはテーマごとに指示する。最初の週にガイダンスを実施する。テキストの配布や安全教育を行うので必ず出席すること。最終週はまとめを行う。 【注意】量子力学・統計力学の知識に基づく実験であるため,解析力学,電磁気学Ⅰ・ⅡB,量子力学Ⅰ・Ⅱ,統計力学・量子統計力学,数理物理,量子物理及び演習,低温電子物性,の各科目を履修していないと,内容が理解できず,出席していても単位取得が出来ない場合がある。十分に注意して欲しい。これらの科目の履修を強く薦める。 本講義は物質生命理工学科のカリキュラムポリシーである,物質・生命に関する学科コア科目(物理学・化学・生物学分野の講義と実験科目)を通して,原子・分子から高分子,生体分子にわたる物質の創成と技術開発に貢献できる能力を修得,物質とナノテクノロジー,環境と生命の調和,高機能材料の創製に関する高度な学問的内容(学科専門科目)を学修させ,応用・展開する分野,学際的な分野,および実社会に繋がる課題解決方法を修得,学修した内容を理論・技術的に応用展開する能力を修得させることに重点を置き,かつ,機能創造理工学科のカリキュラムポリシーである,物理学,機械工学,電気・電子工学などに関する理工学の基礎を幅広く学び,さらに学科コア科目および学科専門科目などの講義および実験・演習科目を通して,物理学,機械工学,電気・電子工学分野の中から希望の分野を選択し,それぞれの分野をより体系的に修得することで,新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献できる能力を養成し,学科コア科目および学科専門科目などの講義・実験・演習科目を通して,「エネルギーの創出と利用」,「物質の理解と材料・デバイスの創成」,「ものづくりとシステムの創造」の切り口で講義と実験・演習科目を選択することも可能とし,実社会において物理学,機械工学,電気・電子工学を駆使して応用・展開する学際的な力を修得させることにも配慮して講義・実験を進めて行く。
目標
各テーマの物理的内容を,量子力学・統計力学に基づいて理解出来るようにする。 物質生命理工学科及び機能創造理工学科のディプロマポリシーに沿って,これにのっとったカリキュラムを実施する。具体的には,自然科学分野の基礎を理解し,科学技術に対する安全・倫理観を養い,物理学の基礎を土台として,物理,化学,生命現象を理解する能力,特に,物質・生命の基礎を体系的にとらえ,原子・分子から高分子,生体分子にわたる物質の創成と技術開発に貢献する能力を培う。また,自然科学分野などの理工学の基礎を学ぶことにより,科学・技術の諸問題に対応する幅広い能力,特に物理学を体系的に学ぶことにより,新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献する能力を養うことを目標として講義・実験を進めて行く。
授業外の学習
講義は原則として対面で行う。 講義資料の配布,オンデマンドビデオの視聴,レポート等の回収は,Moodleで行うので,履修者は必ず,Moodleに登録すること。LOYOLAの掲示板もチェックを行うのが望ましい。。 毎回,テキスト等の予習を行って(60分)から実験に臨むこと。
所要時間: 60
スケジュール
- ガイダンスを実施し,班分け,テキストの配布等を行うと共に,安全教育・データ解析に関する講義を行う。
- 実験開始1-1(4グループに分かれて実験を行う)。グループ内でもさらに小班に分かれることがある。(NMR,同期検波によるFID信号観察)
- 実験1-2(NMR2 運動による先鋭化)
- 実験1-3(NMR3 T1測定によるスピンゆらぎ検出)
- 実験2-1(物性測定1:ヨウ素滴定法 X線解析1:放射線安全教育と結晶の対称性)
- 実験2-2(物性測定2:磁性体の物性 物性測定3:超伝導体の物性)
- 実験2-3(X線解析2:逆格子空間 X線解析3:X線回折強度と消滅則)
- 実験3-1(超伝導1 完全導電性 超伝導2 マイスナー効果)
- 実験3-2(超伝導3 銅酸化物 ディジタル信号処理1 ナイキストの定理)
- 実験3-3(ディジタル信号処理2 離散フーリエ変換 ディジタル信号処理3 アナログディジタル変換)
- 実験4-1(分光の基礎1:光と物質の相互作用の基礎)
- 実験4-2(分光の基礎2:吸収測定・発光測定)
- 実験4-3(分光の基礎3:散乱測定)
- まとめを行う。質問,レポートの書き方等。研究室(実験室)見学
教科書
テキストは各テーマ毎に配布する。
参考書
書籍情報はありません。