<理工共通>量子力学入門
理工学部 - 機能創造理工学科
SCT68900
コース情報
担当教員: 坂間 弘
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木4
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
レポート
中間試験
授業期間中
その他
出席状況は,毎回の授業の最後に出す課題の提出によって評価する。 中間試験を第9週目に行う予定であるが,その日程は進捗状況によって変わる可能性がある。
詳細情報
概要
現代科学技術の構築に多大なる影響を与えてきた,量子力学の基本的な考え方を学ぶ。そのためには量子力学が誕生し発展してきた歴史的経緯を知ることが最善の方法である。量子力学以前からある古典物理学ではなぜダメだったのか,なぜ量子力学が登場することが必然だったのかを説明する。そして,古典物理学の限界を突き破ることに成功した量子力学の特有の概念・考え方が,古典物理学とどういった点で違うかをよく理解する。その理解の上に立って,量子力学の最も基本的な式であるシュレーディンガー方程式のもつ意味を学習する。量子力学は物理学上の一分野にとどまらず,他の科学技術や哲学などにも大きな影響を及ぼしてきたが,これからの科学技術の創成にも威力を発揮している。量子コンピューターなどはその一例であるが,これらの量子力学の応用については触れない。また,量子力学的問題の解決には数学的計算が必要であるが,それにも深く立ち入らない。この科目の第一の目的は,量子力学の基本的概念を理解することであるからである。 この科目を受講することによってカリキュラム・ポリシーである科学技術の諸問題を解決する基礎的な能力を修得できる。他学部生の受講もできるが,評価基準は理工学部生と同じであるので注意せよ。
目標
量子力学の概念について理解する。それによって,量子力学の基本的知識と現代科学技術を原理的に理解する実力を獲得できる。量子力学の基礎を学ぶことによって,ディプロマ・ポリシーである科学技術の諸問題を解決する基礎的な能力を修得でき,高い想像性ならびに創造性に根ざした独創的な研究を推進し科学技術のさらなる発展へ貢献できる人材へと飛躍するきっかけを得ることができる。
授業外の学習
毎回の授業において,資料(パワーポイントファイルなど)を事前にMoodleで提供する。 (予習) ・提供された資料を見てどのような内容であるか大まかに把握し,不明な箇所を書籍等で調べてある程度理解できるようにしておく(60分) (復習) ・資料を利用し,講義内容を完全に理解するまで復習する(130 分)
所要時間: 190分
スケジュール
- 始めに 19世紀までの物理学と量子力学
- 量子論の誕生 プランクの法則
- 光電効果と光量子仮説
- コンプトン効果
- 原子の構造
- 光の粒子性,電子(粒子)の波動性
- シュレーディンガー方程式の導出
- 波動関数と確率的解釈,不確定性原理
- 中間試験(予定)
- 量子力学の簡単な例
- 箱の中の自由粒子
- 調和振動子
- 観測問題(その1)
- 観測問題(その2)
教科書
自作テキストを提供する
参考書
書籍情報はありません。