<理工共通>電磁気学IIB
理工学部 - 機能創造理工学科
SCT68700
コース情報
担当教員: 黒江 晴彦
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 月1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
授業参加
定期試験
定期試験期間中
授業内期末試験
授業期間中
中間試験
授業期間中
その他
出席状況・授業参加を合わせて30%,中間試験30%,期末試験は二回行って成績の良い方を採用して40%とします。
詳細情報
概要
カリキュラム・ポリシー「2年次秋学期から物理学,機械工学,電気・電子工学分野の中から希望の分野を選択し,それぞれの分野の講義と実験科目を通してより深く学修する」に則った授業である。 将来的に物理学・(特にデバイス系の)電気電子工学を修めたいと考えている理工学部三学科の学生を主とした対象として,電磁気学の基礎的な方程式である「マクスウェルの方程式」を理解した上で自在に応用できるようになる事を目的として,二年生秋学期以降に履修することを前提とした内容の講義を行う。 電磁気学 IIB は基礎物理学・基礎物理学 II・電磁気学 I の内容に続くものである。これらの科目の履修経験は,電磁気学 IIB の内容の理解に大いに役立つ。必要な数学(ベクトル解析と微分方程式)については授業中にも概説するが,基礎的な知識に加えて自ら計算を行う事を厭わない姿勢を持ち合わせていることが望ましい。 講義を中心とした授業形態をとるが,積極的な参加を促し学習到達度をチェックするために演習・プレゼンテーション・中間試験・不定期のテスト・リアクションペーパー等の工夫を行なう。 この授業内容の発展が,学部三年生春学期以降に履修する事を想定して,電磁気学 III として準備されている。
目標
ディプロマ・ポリシー「自然科学分野などの理工学の基礎を学修している」「物理学,機械工学,電気・電子工学を体系的に理解している」を実現するための基盤となる事を目標とする。 具体的には「マクスウェルの方程式」の理解と応用という目的を達するために必要な,計算力の向上を授業の目標とする。単位の取得の目安は,「スカラーポテンシャル」「ベクトルポテンシャル」「真空中の電磁波の伝播」「電気双極子放射」といったキーワードを含んだ物理現象を,適切な数学を用いて説明できることと設定する。この事により,特殊相対性理論が登場する直前までの,古典電磁気学を学ぶことが可能となる. 参考のために,昨年度の期末試験問題をアップロードした.これに見合うようなレポート・課題的なものを数か月かけて作成していただく。
授業外の学習
【復習】答案作成技術・プレゼンテーション能力の研鑽を求める。具体的には,授業中に行った計算やその発展材料を題材として,「計算過程を自分で再計算し,計算の要点を用紙上に簡潔にまとめる」事を反復的に行えばよい。同一の問題に対して何度かこの作業を行えば,淀みなく計算ができるようになるはずである。時間は190 分/週を想定して課題を出す。試験は 190 分の準備を想定した問題を作製するので試験前の週の復習時間を当てれば良い。 (公式を含めて)教科書に書いてある内容を暗記する事は求めない。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション(マクスウェルの方程式の紹介と数学的準備)
- クーロンの法則とガウスの法則(静電場の数学的記述法)
- 保存力と静電エネルギーの概念(渦が無いとはどういうことか?)
- 電流と磁場(渦が有るとはどういうことか?)
- アンペールの法則とベクトルポテンシャル
- 電磁誘導
- 変位電流
- 中間試験
- 回転の発散や回転の回転:二階微分について
- マクスウェルの方程式
- 真空中の電磁波
- 導体中の電磁波
- 電磁波の吸収機構
- ベクトル・ポテンシャルやスカラーポテンシャル,ゲージの概念
教科書
計算力向上のためのマテリアルを準備する。
参考書
電磁気学Ⅰ(ISBN13: 978-489-02223-4)
著者: 益川敏英(監修) 植松恒夫+青山英明(編集) 大野木哲也+高橋義朗(著)
出版社: 東京図書 (2015年)
詳解 電磁気学演習 (ISBN-13: 978-4320030220)
著者: 後藤健一・山崎修一郎
出版社: 共立出版 (1970/12/15)
電磁気学Ⅰ 電場と磁場 (ISBN-13: 978-4000076432) 電磁気学Ⅱ 変動する電磁場 (ISBN-13: 978-4000076449) 電子書籍が便利である。
著者: 長岡洋介
出版社: 岩波書店 (1982/11/12)