<理工共通>半導体物理の基礎
理工学部 - 理工学部共通科目(08年次以降)
SCT68000
コース情報
担当教員: 野村 一郎
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水4
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
定期試験
定期試験期間中
その他
期末試験及び演習,レポート(不定期)の採点結果により総合的に評価する。
詳細情報
概要
半導体は,トランジスタ,集積回路,メモリ,LED,レーザなど様々な電子部品や装置に応用され,今日の社会,産業界において欠くことのできない存在である。私たちの周りでも携帯電話,PC,家電製品などほぼ全ての工業製品に半導体が使用され,私たちは半導体に囲まれて生活していると言っても過言ではない。本講義では,半導体とは何か,どの様な特性を持ちそれがどの様に応用されているのか,について量子力学の基礎を基に学習する。具体的には,エネルギーバンド構造,n形,p形伝導性,電気伝導,光の吸収と発光,p-n接合ダイオード等についての理解を目指す。本講義は,理工学部共通科目として,カリキュラム・ポリシーである「科学・技術の諸問題を幅広い視野から解決する基礎的な能力及び独創的な研究を推進できる能力を修得させる」ことを念頭に,特に「電気・電子工学」の体系的理解及び「物質の理解と材料・デバイスの創成」に結びつく理工学の修得に向けた半導体に関する基礎レベルの知識を提供する。本講義では,「量子力学」や「電子物性工学」の基礎知識を前提としており,これら科目を履修済みであることが望ましい。
目標
半導体を理解する上で基礎となるエネルギーバンド構造,n形,p形伝導性,電気伝導,光の吸収と発光,p-n接合ダイオード特性等について修得し,今日使われている半導体素子の基本原理を理解する。本講義では,ディプロマ・ポリシーである「科学・技術の諸問題を幅広い視野から解決する能力を備えるとともに,独創的な研究を推進し,科学・技術のさらなる発展へ貢献できる人材の養成を目的とする」ことを念頭に,「電気・電子工学」の体系的理解及び「物質の理解と材料・デバイスの創成」に結びつく理工学の修得に向けた半導体に関する基礎レベルの知識を得ることを目標とする。
授業外の学習
予習として,各回の授業計画に示されている内容について,配布資料や参考書「半導体工学」等を用いて予め学習しておく(各回所要時間2時間)。復習として,各回の講義内容について課題を含め見直すこと。(各回所要時間2時間)。
所要時間: 4時間
スケジュール
- 量子力学の基礎
- 量子井戸での電子の振る舞い
- 状態密度関数
- エネルギーバンド構造
- 電子の有効質量
- 統計力学の基礎
- 半導体でのキャリア生成とn形,p形半導体
- キャリア濃度
- キャリアの再結合
- 半導体での電気伝導
- キャリア移動度
- p-n接合ダイオードの構造
- p-n接合ダイオードにおける電気特性の定性的な解釈
- p-n接合ダイオードにおける電気特性の定量的な解析
教科書
なし
参考書
半導体工学
著者: 高橋 清,山田陽一
出版社: 森北出版・2016年