<理工共通>自然科学のための数学
理工学部 - 理工学部共通科目(08年次以降)
SCT67800
コース情報
担当教員: 久世 信彦
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 金1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
レポート
定期試験
定期試験期間中
小テスト等
その他
理工学,化学,物理学,数学
詳細情報
概要
本講義は理工学部カリキュラム・ポリシーの項目1に対応しており,科学・技術の諸問題 を幅広いおよび国際的視野から解決する基礎的な能力を修得させるため, 物理や化学に現れる様々な自然現象を論理的に捉えるための数学的な方法を学ぶ。自然科学を学ぶ上で最も重要なのは,物事を論理的に捉える思考である。それは公式や事象の暗記だけでは得られない。物事の本筋を捉える能力の習得が重要であり,物理や化学,生物においても数学がその基礎となってくる。普段から日常生活で何気なく使っている時間,空間,力,圧力,熱,温度などのわかりきった基礎的な概念でさえも,その実験的根拠を明らかにし,そこに含まれる基本法則との関係を問い直す必要がある。そこですでに学んだ線形代数や微分方程式などの数学が「基礎物理学」,「基礎化学」,「物質生命理工学(物理・化学)」の科目の内容理解においていかに重要であるかを,具体的な例を交えながら,毎回の演習問題を通じて学ぶ。
目標
物質生命理工学において,自然科学(特に化学・物理学)を学ぶ上で重要な数学的取り扱いの手法を習得することを目標とする。予習,講義中の演習,解説,復習を通じて実際の化学・物理学において数学がどのような問題に適用でき,それらの内容理解に役立つかを学ぶ。理工学部ディプロマ・ポリシーにおける,科学・技術の諸問題を解決する能力をもち,科学・技術のさらなる発展へ貢献できるような能力や知識を作り出し,理解するための基礎を身につけることを目標とする。
授業外の学習
授業内容を予習・復習・補足するため,moodleにて提供されたビデオとハンドアウトを用いて学習する(70分)。 復習として授業各回の演習問題を解き,期末試験の対策のための復習も行う(120分)。
所要時間: 予習:授業に関連したハンドアウトを読む(70分),復習:演習問題への解答と提出(120分)
スケジュール
- ガイダンス・基本的な知識:自然現象を関数であてはめてみると
- ベクトル・行列:タンパク質の立体構造をベクトルで表してみる
- 行列式:連立1次方程式を解く
- 行列の固有値と対角化,テンソルと座標返還:量子力学の最重要ツール
- 微分方程式1:回路を流れる電流,物質のエネルギー
- 微分方程式2:2階微分方程式
- 微分方程式3:振動
- ベクトル関数とその微分,極座標:電磁気学,分子運動への応用
- ベクトル場とベクトル演算子:電磁気学への応用
- 多重積分1
- 多重積分2
- フーリエ級数とフーリエ積分
- フーリエ変換の応用
- 偏微分方程式
教科書
以下のテキスト1を使用する。
物理入門コース 新装版「物理のための数学」
著者: 和達 三樹
出版社: 岩波書店(2017)
物理のための数学入門 (講談社基礎物理学シリーズ)
著者: 二宮正夫,並木雅俊, 杉山忠男
出版社: 講談社(2009)
参考書
物理入門コース/演習 5「例解 物理数学演習」
著者: 和達 三樹
出版社: 岩波書店