<理工共通>制御基礎
理工学部 - 機能創造理工学科
SCT62000
コース情報
担当教員: 宮武 昌史
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金5
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
小テスト等
その他
出席点はないが,5割以上の出席およびリアクションペーパー提出がない場合は,原則としてF評価とする。 「小テスト等」はMoodle上で出題する演習問題のことを指す。
詳細情報
概要
本科目は,機械や電気などの様々な物理現象に従って挙動する動的システムに対し,システムの挙動の解析及び所望の挙動を得るための制御システム設計に関する基礎知識を概説する。具体的には,古典制御と呼ばれる内容を基本とし,システム動特性の数理的な表現,システムの安定性判別,フィードバック制御計の特性と設計法について扱う。また,機能創造理工学科の学科専門科目とのつながりを意識して,制御工学の歴史と発展についても触れる。これらは,産業だけでなく我々の生活をも支える重要な基盤理論といえる。理解の助けのため,基礎理論の演習やシミュレーション演習も行う。リアクションペーパーによりフィードバックを行う。 本科目の履修には,線形代数,微積分,微分方程式,複素平面等の基礎的な数学の知識を有することが望まれる。 本科目で取り扱う制御理論は,物理現象はもちろんのこと,社会システムや情報システムなど幅広いジャンルのシステムに横断的に適用可能な基礎理論である。機械工学のナンバリングが付されているが,電気電子工学等でも有用な理論であるため,幅広い分野の学生に履修して欲しい。 本科目は,カリキュラム・ポリシーの中の「物理学,機械工学,電気・電子工学などに関する理工学の基礎を幅広く学び,さらに学科コア科目および学科専門科目などの講義および実験・演習科目を通して,物理学,機械工学,電気・電子工学分野の中から希望の分野を選択し,それぞれの分野をより体系的に修得することで,新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献できる能力を養成する」に対応した科目である。
目標
本講義では,次の点が理解できるようになることを目指す。 ・システム動特性の数理的な表現 ・システムの安定性判別 ・フィードバック制御計の特性と設計法 ・制御工学の歴史と発展 本科目では,ディプロマ・ポリシーである「物理学,機械工学,電気・電子工学を体系的に学ぶことにより,新たな物理的価値観の獲得や機能の創造に貢献する能力」及び「『ものづくりとシステムの創造』の切り口で物理学,機械工学,電気・電子工学を学ぶことにより,独創的技術の開発に貢献する能力」の修得を目標とする。
授業外の学習
【予習】 ・Moodleで配布資料をダウンロードし,適宜参考書も交えながらざっと目を通しておく(60分/回) ・線形代数,微積分,微分方程式,複素関数など基礎的な数学を復習する(20分/回) ・MATLAB/Simulinkの使い方に慣れる(20分/回) 【復習】 ・Moodle等で出題される小テスト問題の間違った所を復習する(50分/回) ・A4用紙1枚表裏に本講義の要点をまとめていき,期末試験に持ち込めるメモ用紙とする(40分/回)
所要時間: 190分
スケジュール
- 制御工学とは ※担当初年度のため,進度や取り上げる内容は理解度等も考慮して微調整を加える可能性がある
- システム動特性の表現1 微分方程式,ラプラス変換,周波数特性
- システム動特性の表現2 伝達関数,ブロック線図
- 基礎理論演習
- システムの安定性1 安定判別法(ラウス,ナイキスト)
- システムの安定性2 安定度指標
- フィードバック制御系の基本特性1 2次系の過渡応答など
- フィードバック制御系の基本特性1 2次系の周波数応答など
- フィードパック系の補償1 制御系設計の基本指針
- フィードパック系の補償2 PID制御器,根軌跡法など
- ディジタル制御入門
- MATLAB/Simulinkシミュレーション演習
- 制御工学の歴史入門 古典制御から現代制御へ,状態空間法,最適制御など
- 近年の制御工学入門(90分) ロバスト制御,適応制御,モデル予測制御など 授業アンケート(10分)
教科書
Moodleで配布する
参考書
制御工学の基礎
著者: 堀 洋一, 大西 公平
出版社: 丸善出版・1997(絶版)
応用制御工学
著者: 堀 洋一, 大西 公平
出版社: 丸善出版・1998(絶版)