<理工共通>複素関数論【情報理工学科クラス】
理工学部 - 情報理工学科
SCT60801
コース情報
担当教員: 都築 正男
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木2
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
詳細情報
概要
複素数を変数とし複素数に値を取る一変数関数のうち,複素微分可能性を有するものを正則関数という。正則関数は任意の点において冪級数(テーラー級数)表示される。微分積分学ですでに学んだ三角関数や指数関数は正則関数の重要な例になっており,これら2種の関数を関連づける有名なオイラーの公式も正則関数という視座から正確かつ自然に理解できる。講義では正則性を特徴づけるコーシーリーマン条件やコーシーの積分定理を学んだ後,定積分を計算するための強力な道具である留数定理について学び,実例を通して積分計算の方法を詳しく紹介する。 情報理工カリキュラムポリシー 5「情報分野基礎理論を理解するため,数学の基礎科目を通じて,最低限の知識を学生全員に身に付けさせる。」
目標
●複素数の基本計算に習熟すること。 ●複素微分と正則性を学び,与えられた関数が正則かどうかを判定できるようになること。 ●複素線積分の概念を理解すること。 ●コーシーの積分定理を学び,その意味と重要性を理解すること。 ●孤立特異点におけるローラン級数展開を学び,具体的に留数周回を計算できるようになること。 ●留数定理の意味を理解し,実際に複素周回積分の値を計算できるようになること。 ●留数定理の応用として定積分,広義積分の計算ができるようになること。 情報理工学科ディプロマポリシー 5 「現代科学の理解に不可欠な数学の知識を学ぶ」
授業外の学習
●予習として事前に公開する動画を視聴して,授業に臨むこと。 (1時間程度) 基礎事項について理解しておく。 ●対面授業は,動画内容のおさらいと演習問題の解説,より進んだ内容などを中心に進める。 ●復習として,授業で理解が不十分だと感じた部分など,内容を自主的に選択しながら動画を再度視聴する。
所要時間: 190分
スケジュール
- 複素数とその演算,複素平面(1)
- 複素数とその演算,複素平面(2)
- 正則関数
- 正則関数(2):指数関数,三角関数
- 複素線積分
- コーシーの積分定理
- コーシーの積分公式
- べき級数
- 孤立特異点とローラン展開・留数
- 留数定理(1)
- 留数定理(2)
- 定積分の計算(1)
- 定積分の計算(2)
- 多価関数: 対数と対数関数,べき関数
教科書
複素解析(理工系の数理) 谷口健二,時弘哲冶 著 裳華房
参考書
書籍情報はありません。