宗教倫理思想I
博士前期課程神学研究科
MTTH7642
コース情報
担当教員: 竹内 修一
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 月2
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
25%
授業参加
25%
レポート
50%
詳細情報
概要
和辻哲郎は,『人間の学としての倫理学』の冒頭で,「倫理学は『倫理とな何であるか』という問いである」と語る。彼は,この命題の考察にあたって,西洋哲学における倫理学を踏まえながら,日本における学としての倫理学の可能性を探求する。 それにあたって,特に以下の諸点について考察: 1.「倫理」という言葉の意味。 2.「人間」という言葉の意味。 3.「人間の学としての倫理学」の意味。 4.「キリスト教倫理」との対話の可能性。
目標
以下の諸点についての理解: 1.「倫理」という言葉の意味。 2.「人間」という言葉の意味。 3.「人間の学としての倫理学」の意味。 4.「キリスト教倫理」との対話の可能性。
授業外の学習
1.テクストの精読を通して,重要点と疑問点の整理。 2.授業後,それらについて考察し,簡単なレポートにまとめる。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション ※以下は予定であり,授業の進捗状況により,各テーマの回数は変更することがありうる。
- 「倫理」と「人間」という言葉の意味
- 「世間/世の中」の意義
- アリストテレスのPolitikē
- カントのAnthropoligie
- コーヘンにおける人間の概念の学
- ヘーゲルの人倫の学1:人倫の体系
- ヘーゲルの人倫の学2:Sittlichkeit(人倫)とMoralität(個人的道徳意識)
- フォイエルバハの人間学とマルクスの人間存在
- 人間の問いと問われている人間
- 人間存在への通路
- 解釈学的方法
- キリスト教倫理との対話
- まとめ
教科書
授業開講前に用意しておくこと。
人間の学としての倫理学
著者: 和辻哲郎
出版社: 岩波文庫,2010年
参考書
授業の中で適宜紹介。