キリスト教教育ゼミナールII
博士前期課程神学研究科
MTTH7532
コース情報
担当教員: 武田 なほみ
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水3
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
20%
授業参加
50%
レポート
30%
詳細情報
概要
キリスト教教育に関わる諸相(教え学ぶことについての聖書的理解,「神の像」としての人間理解と教育思想,近現代におけるキリスト教教育,学校教育と共同体育成,現代における課題,等)を演習形式で探究する。参加する学生の関心に応じて研究テーマをいくつかに絞り,研究発表とディスカッションを通して理解と考察を深めたい。
目標
1)聖書の人間理解について,選んだ箇所の聖書テキストを自ら研究し,聖書学の知見をおさえた上で,自分の言葉で(生徒たちに語るように)語る。 2)キリスト教教育に関する,現代カトリック教会の姿勢と取り組み・提言を理解する。 3)現代日本の教育における課題と期待,キリスト教教育が担う使命について,受講者が選んだテーマにそって発表する。
授業外の学習
(毎回の予習・復習) ・課題文献を読み,要点や疑問点をまとめる(80分) ・自分の研究テーマとつながる関連文献を読み,ゼミで紹介する準備をする(60分) ・ゼミでの討議をふりかえり,ゼミ中に紹介された文献を精読して理解を深める(60分) (発表担当の回) 担当箇所の発表準備(文献の精読,関連する文献の紹介,発表要旨作成等)をする。
所要時間: 190分以上
スケジュール
- 導入,キリスト教と教育 (以下は暫定案。重点的にとりあげるテーマと文献,テーマの順番などを初回授業に参加学生と相談して決定します。)
- 教え学ぶことについての聖書的理解①(旧約聖書)
- 聖書的理解②(イエスによる弟子の教育,パウロ)
- 聖書的理解③(「神の像」としての人間理解をめぐって)
- キリスト教教育思想の発展①(教父の思想)
- キリスト教教育思想の発展②(近代から現代)
- 教会と教育①(カトリック教会の公文書――第二バチカン公会議)
- 教会と教育②(カトリック教会の公文書――教皇フランシスコと青年)
- 教会と教育③(現代の実践神学研究――T. Groome 他)
- 現代の課題①(「意味」とスピリチュアリティ)
- 現代の課題②(人間形成と「かかわり」の諸次元)
- 現代の課題③(OECD Education 2030 とキリスト教教育)
- 現代の課題④(キリスト者教員の生涯養成,霊的成長)
- ふりかえりのディスカッション
教科書
初回に課題文献案および参考文献を紹介し,参加学生の関心・研究テーマに応じて重点的にとりあげる文献を決めます。
参考書
教育思想史(主に第2巻『古代キリスト教の教育思想』)
著者: 上智大学中世思想研究所編
出版社: 東洋館出版
使徒的勧告 福音宣教
著者: 教皇パウロ6世
出版社: カトリック中央協議会(ペトロ文庫)2006年
<生きる意味>の教育‐‐スピリチュアリティを育むカトリック学校
著者: 加藤美紀
出版社: 教友社,2020年