恩恵論

博士前期課程神学研究科

MTTH7091

コース情報

担当教員: 光延 一郎

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火3

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

20%

授業参加

40%

レポート

40%

詳細情報

概要

恩恵論は,カトリック神学の伝統的な科目である。現代では神学的人間論の枠内で扱われることが多いが,K・ラーナーやド・リュバックなど,現代神学の代表者たちも恩恵をめぐって神学的インスピレーションを深めてきた。この講義では,カトリック神学の基盤をなす恩恵理解について,歴史と実践的な霊性体験からアプローチしたい。ゼミナール形式のクラスで課題を発表・討議することが求められる。 ★必要な配布資料は”MOODLE”上に置かれていますので,”MOODLE”の担当者のページに授業登録して,そこからダウンロードしてください。

目標

教会と神学の歴史をふり返りつつ,キリスト教が語る救いの総合概念である「恩恵」についての理解を深める。

授業外の学習

課題文献のクリティカルリーディング,授業で課される発表,討議の準備,およびレポートの作成。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 導入:発表分担,「恩恵」とは何か?
  2. J・マッタム「恩恵の神学」神学ダイジェスト99号
  3. 現代の恩恵論① 神の自己譲与の恩恵論(K・ラーナー「霊の経験」神学ダイジェスト55号 ,『キリスト教とは何か』〈エンデルレ書店〉第四課程)
  4. 現代の恩恵論② 自然と超自然の問題(C・ケッペラー「ラーナー恩恵論の核心」神学ダイジェスト100号)
  5. 聖書の恩恵観①旧約聖書と共観福音書
  6. 聖書の恩恵観②ヨハネとパウロ
  7. 東方教父の恩恵論の特徴
  8. 東方教父の恩恵論の諸例
  9. 古代~中世の西方教会恩恵論
  10. トリエント以前の西方教会恩恵論
  11. 宗教改革と義認論
  12. トリエント公会議の義認論
  13. 宗教改革後の認恩恵論
  14. 恩恵をめぐる現代のエキュメニカル対話(『義認の教理に関する共同宣言』〈教文館〉)

教科書

Edmund J. Fortman SJ, The Theology of Man and Grace+授業時に随時配布する

    参考書

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