原子過程科学

博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻

MSPY7190

コース情報

担当教員: 金井 保之

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 木1

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

30%

リアクションペーパー

20%

レポート

50%

詳細情報

概要

本講義では,これまで学部で学んできた量子力学,原子分子物理学,原子衝突物理学などが実際の研究においてどのように用いられているのかを研究例を通して理解する。また,それらの研究に用いられている検出器,加速器等についても基本的な部分の理解もはかる。 なお,本講義科目は,理工学研究科理工学専攻物理学領域のカリキュラムポリシー2において,特に,原子や分子に関する専門知識を習得することを目的とし,対面の講義形式で実施される。

目標

本講義科目は,理工学研究科理工学専攻物理学領域ディプロマ・ポリシー1,2に基づき,原子過程に関与する様々な現象の研究例を通して,原子分子物理学の専門領域外の分野についても広い知識を得ることを目的とする。 1)本講義を通じて,広範囲なエネルギー領域,現象における原子過程の関与する物理現象を理解する。 2)原子過程のかかわる研究で使用されている研究技術(検出器,加速化など)の理解をはかり今後の研究へ役立てることも目指す。

授業外の学習

事前の予習として,Moodle上に掲載された講義資料をダウンロードし,目を通し,講義テーマの内容についてしっかり確認すること。講義中で省いた内容のフォロー,講義内容についての質問等を毎回のリアクションペーパーとして課す予定である。講義後には,復習(所要時間は2時間程度)を行うこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 講義の進め方の説明と序論 ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる
  2. 量子力学の簡単な復習
  3. 原子・分子の構造と基本的な性質1 原子の基礎的性質
  4. 原子・分子の構造と基本的な性質2 分子の基礎的性質,エキゾチック原子を含む原子
  5. 衝突過程1 基礎,高エネルギー光子と原子の相互作用
  6. 衝突過程2 荷電粒子と原子・分子・固体の相互作用
  7. 加速器の概論
  8. 検出器の概論
  9. 多価イオンを用いた研究 多価イオン源,多電子捕獲
  10. 高速イオンを用いた研究1 イオン源,加速器,電離,電子捕獲,分析
  11. 高速イオンを用いた研究2 干渉性共鳴励起,がん治療,超重元素の合成
  12. 反粒子を用いた研究1 陽電子の生成と研究
  13. 反粒子を用いた研究2 反陽子の生成,反陽子を含むエキゾチック原子
  14. 反粒子を用いた研究3 反水素原子合成とその性質

教科書

講義前にMoodleで配布されたスライドに基づいて講義を行う。

    参考書

    高柳和夫 原子衝突 朝倉書店 2007年 高柳和夫 電子・原子・分子の衝突 培風館 1996年 山崎泰規 粒子線物理学 丸善1994年

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