物性物理C

博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻

MSPY7035

コース情報

担当教員: 黒江 晴彦

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火1

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

10%

レポート

60%

小テスト等

30%

詳細情報

概要

カリキュラム・ポリシー「物理学領域が提供する物性物理,光物性,原子・分子などに関する科目を受講し,これらについて専門知識を得る。」を実現するための講義である。 固体物理学の中でも,対称性が大いに関連した実験手法を集め,紹介する。固体物理学を志す若い実験物理学者や,構造解析等を通じて新しい無機化合物・有機化合物を育成する志のある化学者を想定している。 物質の対称性を数学的に記述する群論が物理学の中でどのように役立っているのかを概観し,X線や中性子線を用いた構造解析の文献や光吸収・光散乱を用いた物質の研究の文献を例にあげ,対称性によっておこる現象を紹介する。 授業中にコンピュータを使って対称性の検索方法を学ぶ実習を行うこともあり,Moodle での課題提出やフィードバックを積極的に行うので,ノートPC(型式不問)を持ち込むことを奨励する。

目標

ディプロマ・ポリシー「自分の専門分野以外の自然科学分野あるいは社会科学分野との学際分野も含め広範に学ぶことにより,科学が人間社会や地球環境に与える影響などを多面的にとらえる力」「物理学および関連分野において最先端で活躍できる専門知識を身につけるとともに,新分野の開拓や新技術の開発をできる力」に関係した能力や知識を身につける事が授業の到達目標である。 対称性によって予見できる現象を自分で予測して,それを自分で確かめられるようになることを目標とする。

授業外の学習

【予習】ハンドアウトのダウンロード,フォント等の出力確認,必要な知識の確認(60分/週) 【復習】対称性がどの様に役に立っているかに思いを馳せながら自分の研究活動を行い,授業で習得した知識が身についているかを確認する(130分/週)。最後の講義の復習時間を期末レポートの作成に充当する。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 対称性の研究に用いる実験的手法の紹介
  2. 対称性の研究に用いる理論的手法の紹介
  3. 構造解析のための基礎知識 結晶格子
  4. 構造解析のための基礎知識 逆格子
  5. 構造解析のための基礎知識 波の散乱
  6. 構造解析各論 群論の初歩
  7. 構造解析各論 構造相転移
  8. 物質と光の相互作用 物質の励起状態
  9. 物質と光の相互作用 マクスウェル方程式
  10. 物質と光の相互作用 光の量子化
  11. 物質と光の相互作用 光吸収の理論
  12. 物質と光の相互作用 光吸収の実験
  13. 物質と光の相互作用 光散乱の理論
  14. 物質と光の相互作用 光散乱の実験

教科書

スライドのハンドアウトを提供する。授業中に適宜指示する。

    参考書

    • キッテル 固体物理学入門 第8版〈上〉 ISBN-13:978-4621076538

      著者: チャールズ キッテル

      出版社: 丸善; 第8版 (2005/12)

    • Space Groups for Solid State Scientists, Third Edition ISBN-13: 978-0123944009

      著者: Michael Glazer (著), Gerald Burns (著)

      出版社: Academic Press; 3版 (2013/3/6)

    • 結晶としての固体 (バーンズ固体物理学)

      著者: G. バーンズ (著), 寺内 暉 (翻訳), 中村 輝太郎 (翻訳)

      出版社: 東海大学出版会 (1989/11)

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