集積回路工学
博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻
MSEE7070
コース情報
担当教員: 林 等
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水2
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
授業参加
レポート
その他
欠席を3回以上した場合は不合格となる。第1回目は出欠をとらない。
詳細情報
概要
・教材提供や資料の掲示,課題提出,出欠にはMoodleを使用するので,授業受講にあたっては,Moodleでコースの登録を済ませておくこと。 履修登録とは連動していないので,各自で別途登録が必要である。 現代の情報通信/情報処理システムや人工知能(AI)などは,CMOSデジタル集積回路なしには考えられない。 一方,自然界の情報はアナログ量で表現されているため,アナログ信号とデジタル信号を相互に変換するための回路が必須である。 近年,素子微細化に伴いデジタル集積回路の性能が飛躍的に向上したため,IoTやセンサネットワーク,有線/無線通信などで,アナログとデジタルのインターフェースがシステムの性能を左右する大きな要因として関心を集めており,今後,更なる高性能化への取り組みが期待されている。 本講義では,このようなアナログ/デジタル変換技術に焦点を当てて,アーキテクチャ,回路実装,基本回路ブロック,および,今後の技術動向ついて学習する。 輪講形式で行う。担当範囲を決めるので,下調べをして,順番に発表する。 学部科目「集積回路の基礎」またはそれと同等科目の履修を前提とする。「電子デバイス」を履修していればなお望ましい。 この講義は電気・電子工学領域のカリキュラム・ポリシーの「電気・電子工学領域が提供する半導体,電力,情報通信などに関する科目を受講し,これらについて専門知識を得させる」科目に相当する。
目標
アナログ/デジタル変換器(ADC)およびデジタル/アナログ変換器(DAC)に関して (1)ADC/DACに関わる信号処理の基礎を理解する。 (2)基本アーキテクチャとそれぞれの特徴を理解する。 (3)CMOS回路を用いた実装方法を理解する。 (4)コンパレータ,S/H回路などの基本回路ブロックを理解する。 電気・電子工学領域のディプロマ・ポリシーに掲げる「電気・電子工学および関連分野において最先端で活躍できる専門知識を身につけるとともに,新技術の開発や新分野の開拓をできる力」を身につける。
授業外の学習
【予習】(所要時間:各回110分程度) ・教材の内容に目を通して,内容と疑問点を把握しておく。 【復習】(所要時間:各回80分程度) ・指定された課題に取り組む。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション:アナログ/デジタル(A/D)変換とは
- A/D変換の基本原理:サンプリング
- A/D変換の基本原理:量子化
- 基本回路ブロック:サンプル/ホールド回路(1) 基本回路
- 基本回路ブロック:サンプル/ホールド回路(2) ブートストラップ・スイッチ
- 基本回路ブロック:コンパレータ
- デジタル/アナログ(D/A)変換器(1) 基本動作
- デジタル/アナログ(D/A)変換器(2) 容量D/A変換器(C-DAC)
- ナイキスト型A/D変換器(1) フラッシュ型,逐次近似型
- ナイキスト型A/D変換器(2) パイプライン型,積分型
- ナイキスト型A/D変換(3) 時間領域型,タイムインターリーブ型
- オーバーサンプリング型A/D変換器(1) 基本原理
- オーバーサンプリング型A/D変換器(2) 多段,多ビット,連続時間型
- まとめ:最先端技術動向
教科書
下記参照
アナログ/デジタル変換入門 - 原理と回路実装 -
著者: 和保孝夫
出版社: コロナ社・2019
参考書
The Third Edition of Microwave and RF Design (A Multi-Volume Set) https://resources.system-analysis.cadence.com/ebooks/the-third-edition-of-microwave-and-rf-design-a-multi-volume-set-ebook
著者: Michael Steer