無機化学特論(錯体化学)

博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻

MSCH7090

コース情報

担当教員: 長尾 宏隆

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

10%

授業参加

10%

レポート

50%

その他

講義中で錯体化学に関する内容のテストを実施する。

30%

詳細情報

概要

本講義では,金属錯体における結合,金属錯体の立体化学,反応,特性などについて解説する。さらに金属錯体が関わる身近な反応や現象と関連させながら,無機化学,有機化学,生物化学,触媒化学などの境界領域としての錯体化学の位置づけについて解説し,錯体化学についての専門知識を学ぶ。カリキュラムポリシー2に対応して,化学領域が提供する物理化学,無機化学,分析化学,有機化学,錯体化学,環境科学などに関する科目を受講し,これらについて専門知識を得させる。

目標

錯体化学の基礎的な原理・理論に基づいて様々な遷移金属錯体が関与する反応・現象を合理的に理解する思考能力を身につける。化学および伝統的学問体系に応じた関連分野(物理化学,無機化学,分析化学,有機化学,環境科学)において最先端で活躍できる専門知識,真理の探究および人類の発展や幸福に寄与する創造的な研究開発を行う力を身につける。

授業外の学習

講義前に前回講義の内容を復習とこれまでに学習した関連する内容(学部における講義)の確認を行い,講義に備える(120分)。講義後の内容を復習し,講義で扱った基礎的な錯体化学に関する知見と現象との関連性を調べる(80分)。

所要時間: 200分

スケジュール

  1. 配位化学の始まり(配位説) 配位化学の現在
  2. 錯体の構造と立体化学 異性現象
  3. 錯体中の結合 原子価結合法
  4. 結晶場理論
  5. 配位子場理論
  6. 分子軌道理論
  7. 錯体の特性(1) 電子スペクトル
  8. 錯体の特性(1) 磁性,酸化還元
  9. 配位子置換反応
  10. 人工光合成
  11. 金属イオンの関与する生体内反応(1)酸素捕獲
  12. 金属イオンの関与する生体内反応(2)生物活性金属錯体
  13. 金属錯体の利用(1)触媒反応
  14. 金属錯体の利用(2) 混合原子価状態

教科書

必要に応じて資料を配付する

    参考書

    • 配位化学

      著者: バッソロ,ジョンソン著,山田祥一郎訳

      出版社: 化学同人

    • 錯体化学 基礎と最新の話題

      著者: 基礎錯体化学工学研究会編

      出版社: 講談社

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