分析化学特論(先端分析化学)

博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻

MSCH7070

コース情報

担当教員: 橋本 剛

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

28%

授業参加

0%

リアクションペーパー

12%

レポート

50%

小テスト等

10%

その他

レポートは2回提出を義務付ける予定である。

0%

詳細情報

概要

分析化学分野において,分離,計測のための新しい方法論を創出するためには,設計する新規物質の物性評価が不可欠である。本講では,表面分析法(Auger,EPMA,TEM,XPS),顕微鏡法(SEM,TEM),分光法(CD,MS,NMR)などの各種の機器分析法を中心に,実際の研究で必要となる物性評価法を取り上げる。1つ1つの方法について具体例をあげながら,原理および解析法について解説する。 また,結合定数を中心とした溶液平衡に関する演習も行う予定である。 後半では,各種測定法について最新の話題を各自がまとめ,紹介する。 カリキュラム・ポリシーとしては,「化学領域が提供する物理化学,無機化学,分析化学,有機化学,錯体化学,環境科学などに関する科目を受講し,これらについて専門知識を得る(CP2)」に対応している。。

目標

1)自分の専門分野以外の自然科学分野あるいは社会科学分野との学際分野も含め広範に学ぶことにより修得される,基礎科学が人間社会や地球環境に与える影響などを多面的にとらえる力を養う 2)化学および伝統的学問体系に応じた関連分野(物理化学,無機化学,分析化学, 有機化学,環境科学)において最先端で活躍できる専門知識を身につけるとともに, 真理の探究および人類の発展や幸福に寄与する創造的な研究開発を行う力を養う。 3)将来の研究開発の場面において,必要に応じた分析法を取捨選択できるための 基礎的な知識を習得する。

授業外の学習

授業で取り上げた分析法に関し,実例と照らし合わせながら疑問点を解消する(所要:各回130分)。 最新の分析法に関する文献を読み込み,レポートを作成する(1回のレポートを7時間かけて作成し,それを2回行う。合計14週にわたって14時間程度:すなわち1回の授業につき60分)。

所要時間: 190分程度.上記「授業時間外の学習」を参照すること.

スケジュール

  1. ガイダンス(授業方法の確認),化学分析の目的と評価,レポート内容について 一部の授業内容はMoodleを用いたオンデマンドで行う。 履修登録時,必ずMoodleのコースに登録し,そこでのアナウンスに従うこと。
  2. 機器分析とは,その歴史
  3. 質量分析法その1:有機化合物の質量分析
  4. 質量分析法その2:ICP-MSスペクトルなど
  5. 表面分析法その1:EPMA,Auger
  6. 表面分析法その2:XPS,SPM
  7. 表面分析法その3:XRD,蛍光X線
  8. 表面分析法その4:SEM,TEM
  9. 分光学的分析法その1:NMR
  10. 分光学的分析法その2:CDおよび蛍光スペクトル
  11. 分光学的分析法-結合定数の算出-①:1:1結合定数の解析
  12. 分光学的分析法-結合定数の算出-②:Benesi-Hildebrand式,近似的な解法
  13. 数値解析:F検定,t検定,検出限界の算出
  14. 講義のまとめ,実際の研究への応用について

教科書

第1回目の授業でいくつか参考書を紹介する。

  • 機器分析

    著者: 大谷 肇 編

    出版社: 講談社 2015

  • 実験データを正しく扱うために

    著者: 前田耕司・山本雅博・加納健司

    出版社: 化学同人 2007

  • ベーシック 機器分析化学

    著者: 日本分析化学会近畿支部編

    出版社: 化学同人 2008

参考書

  • 分析化学II-分光分析

    著者: 北森 武彦, 宮村一夫

    出版社: 丸善 2002

  • クリスチャン 分析化学II 機器分析編

    著者: クリスチャン

    出版社: 丸善 2005

  • ベーシック分析化学

    著者: 高木誠

    出版社: 化学同人 2006

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