物理化学特論(構造化学)

博士前期課程理工学研究科 - 理工学専攻

MSCH7010

コース情報

担当教員: 久世 信彦

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水2

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

30%

授業参加

30%

レポート

10%

小テスト等

30%

詳細情報

概要

赤外光,マイクロ波,紫外・可視光などを用いて分子の構造や反応を調べる実験方法である「分光法」を紹介する。分光法は物理化学に限らず,物理や化学分野の枠を越えて利用されているため,基礎概念だけではなく,応用例を広く取り上げる予定である。さらに最近の研究論文を読み,受講生のプレゼンテーションを通して,どのようにこれらの実験手法が用いられているかについて論ずる。これらは物理化学における最先端の専門知識を身につける機会となる。また各種分光法になじみのない受講者にとって自分の専門分野以外で行われる各種実験手法を知る場ともなる。本講義は理工学研究科化学領域カリキュラム・ポリシー(博士前期課程)の項目2における,物理化学に関する専門知識を得るための科目であり,主に分子分光の最先端分野における特定のテーマを取り上げてその理論的基礎知識と研究への応用例を学ぶ。

目標

物理化学の分野で用いられる主だった分光法の原理を学び,理論的に実験データの解釈ができるようになる。また測定方法の応用について理解することができるようになる。本講義は理工学研究科化学領域ディプロマ・ポリシー(博士前期課程)の項目1-3に従い,分光学を用いて最先端で創造的な研究活動を行うための専門知識を身につけ,それらの技術が人間社会や地球環境にどうアプローチされているのかを英語のテキストも交えながら論考することを目標としている。

授業外の学習

予習として,事前に講義内容に関連した論文などを参照し,プレゼンテーションに向けた準備をする(70分)。 復習として,講義内で出す演習・レポート課題をまとめる(120分)。

所要時間: 予習:配布資料の読解(70分),復習:発表課題の調査・資料作成(120分)

スケジュール

  1. ガイダンス,分光測定の基礎
  2. 振動分光法の基礎
  3. 回転分光法の基礎
  4. 紫外・可視分光法の基礎
  5. 分光法の基礎:実験原理と実験装置
  6. プレゼンテーションと議論:反射分光法
  7. プレゼンテーションと議論:偏光測定
  8. プレゼンテーションと議論:顕微分光
  9. プレゼンテーションと議論:時間分解分光法
  10. プレゼンテーションと議論:試料分析
  11. プレゼンテーションと議論:電波天文学・大気観測・グリーンサイエンス
  12. プレゼンテーションと議論:科学捜査への応用
  13. プレゼンテーションと議論:生物学・医学への応用
  14. プレゼンテーションと議論:まとめ

教科書

日本分光学会の分光研究

    参考書

    • 分子構造の決定

      著者: 山内薫

      出版社: 岩波書店,2001

    • 分光研究(和雑誌)

      著者: 日本分光学会

      出版社: 日本分光学会,2010-2011

    • 分光測定入門シリーズ

      著者: 日本分光学会

      出版社: 講談社,2009

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