現代倫理学研究I

博士前期課程文学研究科 - 哲学専攻

MPPH7510

コース情報

担当教員: 寺田 俊郎

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金2

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

60%

レポート

40%

その他

「レポート」とは学期末論文ことである。

0%

詳細情報

概要

狭義の倫理学にとどまらず広く実践哲学(道徳哲学・法哲学・政治哲学)にかかわる近現代の議論を,主に欧米語圏の文献を読解しつつ考察する。 今学期はイマヌエル・カントの論文 "Über den Gemeinspruch: Das mag in der Theorie richtig sein, taugt aber nicht für die Praxis"(「理論では正しいかもしれないが実践の役には立たない,という俗説について」)の第一章と第二章を精読する。現代の実践哲学を理解するにはカントの実践哲学の理解が不可欠である。本論文はカントの実践哲学の主著ではないが,カントの実践哲学の内容を理解する上で極めて示唆に富むものである。 テキストを輪読しながら討論する演習授業の形式で進める。欧米語の哲学文献の読解,欧米語による発表・討論の練習も兼ねる。

目標

(1)近現代の実践哲学の諸理論に関する理解を深める。 (2)実践哲学の諸問題を,現代の論争状況も踏まえて,各自で考察し,議論を展開する。 (3)学術的な水準での討論および論文作成の技法と作法を修練する。 (4)欧米語の哲学文献の読解,欧米語による発表・討論の力を涵養する。

授業外の学習

(1)毎回の授業の前に,割り当てられたテキストを精読する。 (2)報告の担当者は,テキストの要約,解説,解釈,問題を口頭発表できるように準備し,レジュメを用意する。 (3)毎回の授業の後で,授業中に明らかになった問題を考察し,その成果を次回授業で共有できるよう準備する。

所要時間: 100分の授業には原則として少なくとも190分の予習・復習が必要である。

スケジュール

  1. イントロダクション 授業の内容と進め方,テキスト,課題,成績評価の詳細を説明するので,必ず出席すること。
  2. 読解と討論(1)
  3. 読解と討論(2)
  4. 読解と討論(3)
  5. 読解と討論(4)
  6. 読解と討論(5)
  7. 読解と討論(6)
  8. 中間的考察
  9. 読解と討論(7)
  10. 読解と討論(8)
  11. 読解と討論(9)
  12. 読解と討論(10)
  13. 読解と討論(11)
  14. 総括的考察

教科書

Immanuel Kant, "Über den Gemeinspruch: Das mag in der Theorie richtig sein, taugt aber nicht für die Praxis" ドイツ語版,英語版,いずれでの参加も認める。現代思想コース,他研究科の学生のみ日本語版での参加も認める。 テキストは各自購入したり複写したりして用意すること。担当者はFelix Meiner社のPh.B(学術文庫)版を用いるが,版はどれでも構わない。

    参考書

    授業中に指示する。

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