現代社会理論特講
博士前期課程総合人間科学研究科 - 社会学専攻
MHSC7250
コース情報
担当教員: 出口 剛司
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 月3
形式: 同時双方向型授業(Zoomなど)
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
その他
三分の二以上の出席を条件とする。授業参加としては,ディスカッションへの参加と文献報告を評価対象とする。
詳細情報
概要
本講義では,古典期から現代にかけての代表的な社会学理論を取り上げる。社会学史の基礎や社会学的思考の特徴について,学びたい(学びなおしたい)学生を対象とする。とくに理論や学史に興味はあるが,苦手意識のある学生を歓迎する。 社会学理論には,①社会現象の原因やメカニズムを説明すること,②問題を設定し,社会学的研究の対象を新たに見出すこと,③社会現象に対する批判や社会構想を正当化することなど,さまざまな役割がある。しかし現実の社会学的研究の場では,理論がその役割を十分に果たせず,「社会」の目まぐるしい変化によって,膨大な経験的事実に埋没し,研究の方向性や意義を見出し主張することがますます困難になっている。本講義はそうした理論に対する期待や課題を念頭におきつつ,担当講師による解説,担当者の作成したレジュメの報告,受講者のディスカッションを中心に運営する。
目標
本授業の受講者は,主に以下の三項目の達成をめざす。 ①社会学理論の基礎と歴史を学び,学問としての社会学の特徴と課題を理解する。 ②自らの研究の方向性や意義を明確化し,社会学的研究に必要となる問題設定の仕方(問いの立て方や答え導く手法)を身に着ける。 ③理論的な討論の方法と理論的な思考法を身に着け,アカデミックなコミュニケーション能力を身に着ける。
授業外の学習
各回のテーマに関連する文献(論文や著作の一部)の事前学習を行って授業に出席することが期待される(2~3時間程度の文献読解)。担当者を決めて,ディスカッションのためのレジュメを作成してもらう(論文や著作の一部の内容要約)。
所要時間: 190分以上
スケジュール
- 社会学における理論の役割(概要) (授業計画は,受講者の関心や授業の進捗によって内容を部分的に変更することがある。)
- 行為論1(ヴェーバー)
- 構造論1(デュルケム)
- 相互作用論1(ジンメル)
- イデオロギー論
- 行為論2(パーソンズとシュッツ)
- 構造論2(パーソンズ,マートンそしてルーマンへ)
- 相互作用論2(現象学的社会学とシンボリック相互作用論)
- イデオロギーの終焉
- 行為論3(合理的選択理論・コミュニケーション行為論・ハビトゥス)
- 構造論3(ギデンズ・ベック・バウマンの社会学)
- 相互作用論3(ゴフマンとエスノメソドロジー)
- 社会学理論の展開1(ブルデューとルーマン)
- 社会学理論の展開2(フーコー)
教科書
各自入手すること。
『歴史と理論からの社会学入門』
著者: 木村至聖
出版社: ナカニシヤ出版・2022年
参考書
書籍情報はありません。