臨床心理学特論II
博士前期課程総合人間科学研究科 - 心理学専攻
MHPS1820
コース情報
担当教員: 横山 恭子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 木4
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
授業参加
50%
その他
発表を試験と同様に評価する 50%
50%
詳細情報
概要
⑴倫理について学ぶ 実際の事例について考えてみる ⑵親面接や家族支援について学ぶ ⑶危機対応について学ぶ 実際の事件について調べ,どのような危機対応が必要で可能か,プランを立ててみる ⑷チーム医療について学ぶ チームの中での心理職の役割について考え,クライエントの言葉,遊び,その他の表現をどのように理解し,周囲にどのように説明できるか,考えてみる。 「臨床心理学とは何か」ということに関する基本的な知識が不足している学生は,学部の「臨床心理学概論」「臨床心理学」を必ず履修すること。
目標
⑴臨床心理学を学ぶに際しての倫理について学ぶ ⑵親面接や家族支援について学ぶ ⑶臨床心理実践を行う上での危機対応に関する知識を身につける ⑷例えば,医療場面で出会った子どもとその親に関する情報や検査データを教育場面に繋げるとしたら,何が必要で,どのように活かすことができるのか,具体的に考えられる
授業外の学習
指定された文献については,必ず目を通してくること 授業内に出てきた情報について,次の時間に向けて疑問点,討論したいところを明確にしてくること 扱うケースを理解する上で,臨床上必要な知識に関しては,必ず調べてから授業に臨むこと
所要時間: 最低でも190分程度の課外学習を必要とする
スケジュール
- Orientation 授業の進めかた 臨床心理士・公認心理師に求められていることと今後の展望
- 倫理について 金沢吉展 2006 臨床心理学の倫理を学ぶ 東京大学出版会 実際の倫理的問題について討論する
- 親面接について 永井撤 2021 心理臨床の親面接:カウンセラーの基本的視点 北大路書房 山口素子 2022 親面接の実践:子と親を共に支える心理療法 創元社
- 子と親と家族の支援について ミッジリー, N.他 2021 メンタライジングによる子どもと親への支援:時間制限式MBT-Cのガイド 北大路書房 ミッジリー, N.他 2021 子どものメンタライジング臨床入門:個人,家族,グループ,地域へのアプローチ 誠信書房
- 自殺予防教育について 松本俊彦 2015 もしも「死にたい」と言われたら:自殺リスクの評価と対応 中外医学社 シア,S.C.(松本俊彦監訳) 2012 自殺リスクの理解と対応:「死にたい」気持にどう向き合うか 金剛出版
- 学校における自傷予防について ジェイコブ他(松本俊彦監訳) 2010 学校における自傷予防:「自傷のサイン」プログラム実施マニュアル 金剛出版 窪田由紀 2016 学校における自殺予防教育のすすめ方:だれにでもこころが苦しいときがあるから 遠見書房
- ニュース等で取り上げられた自殺の事例について調べ,事後の対応プログラムを考える⑴ どの事例を選ぶか 誰を支援するのか どのような方法を用いるか
- ニュース等で取り上げられた自殺の事例について調べ,事後の対応プログラムを考える⑵ 短期的展望・長期的展望の両方を視野に入れたプログラムを策定すること 発表の準備
- 発表と討論
- 災害時の危機介入について,地域による違い,災害による違いによってどのような対応の違いを考える必要があるか,調べてみる 阪神淡路大震災と東日本大震災の対比 地震,津波,台風,洪水,その他の対比 COVID-19が広がっている中で自然災害が生じた場合,心理士として何を行うか
- 発表と討論
- チーム医療,多職種連携に関する講義
- 実際の事例を巡って,どのように周囲に説明するのか,しないのか,討議する 学校への対応 職場への対応
- 発表と討論
教科書
授業計画を参照のこと その他にも授業の中で指示する文献に目を通すこと
参考書
書籍情報はありません。