近代文学特殊講義・演習IB
博士前期課程文学研究科 - 国文学専攻
MHJL7100
コース情報
担当教員: 福井 拓也
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水2
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
授業参加
50%
その他
発表
50%
詳細情報
概要
日本近代文学を代表する小説家・批評家・劇作家である正宗白鳥の作品を,関連する研究論文とともに読み進めていく。それを通じて近代文学史の諸相についての理解を深めるほか,近代の文学作品をいかに論じるか,方法論を検討する。授業は受講生各々の考察,疑問,着想にもとづき進めていく(場合によっては受講生の研究発表を挿むことにする)。
目標
1. 近代文学にアプローチするための手札を増やす。 2. 近代文学史への視野を広げる。 3. 批判的な読解能力を身につける。
授業外の学習
[授業前]事前に指定された範囲作品を読み,そこで言及されている作家や作品,事項,研究論文のうち未知のものについて調べる。また主なるものには目を通す。 [授業後]授業内で提起された問題について,種々のテクストを通して考察を深める。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション
- 一柳廣孝「懐疑と断念のあいだ」
- 山本芳明「正宗白鳥ノート」
- 山本芳明「大正六年―文壇のパラダイム・チェンジ」+「「心境小説」の発生」
- 大本泉「正宗白鳥の方法 『徒労』を視点として」
- 田中俊男「「初心」という他者」
- 伊藤典文「時代の憂鬱 正宗白鳥と啄木」+吉田竜也「書くことへの自意識」
- 吉田竜也「正宗白鳥と政治」
- 吉田竜也「自然主義と〈狂気〉」
- 吉田竜也「「入江のほとり」の言語論」+出木良輔「「変人」あるいは〈田舎教師〉の「幸福」」
- 大本泉「正宗白鳥『生まざりしならば』試考」
- 阿部由香子「大正十三年の正宗白鳥」+吉田竜也「モダニスト正宗白鳥」
- 小泉浩一郎「白鳥とトルストイ」
- 『文藝』(昭38・1)
教科書
プリント,PDFファイルを配布する。
参考書
授業中に適宜紹介する。