教育哲学特殊講義I

博士前期課程総合人間科学研究科 - 教育学専攻

MHED7030

コース情報

担当教員: 河野 桃子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水3

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

10%

リアクションペーパー

45%

その他

文献に関する発表

45%

詳細情報

概要

本授業では,R.シュタイナー(Rudolf Steiner 1861-1925)によって提唱されたシュタイナー教育の思想と実践について,とくにその道徳教育的な側面に光を当て検討していきます。具体的には,まず,シュタイナー教育の実践とその背景にある後期思想(人智学)を紹介し,両者の関係についてのこれまでの解釈を確認します。その上で,人智学を,その土台をなす哲学的な前期思想の枠組みを用いて再検討し,「自由と倫理の両立」に向けた〈教育〉のための〈神話〉として捉え直します。この取り組みのなかで,道徳的なあり方とはどういった状態を指すのか,また,そこに向けた教育的支援とはどのようなものなのかについて考察を深めます。

目標

・シュタイナー教育の思想と実践について,ステレオタイプ的なイメージを離れて理解できるようになる。 ・シュタイナーの自由観および倫理観を手がかりに,「道徳的なあり方」とはどういったものかや,望ましい道徳教育のあり方について,自分なりの考えを持つことができるようになる。

授業外の学習

・毎回の授業で提示する参考文献から関心をもったものを読むこと。 ・発表の担当回には,事前に文献を読んでレジュメの準備を行うこと。 ・発表があたっていない回は,文献の指定箇所を事前に読んで,質問やコメントなどを考えておくこと。

所要時間: 190分以上

スケジュール

  1. オリエンテーション―シュタイナー教育とは
  2. 幼児期の教育
  3. にじみ絵・ぬらし絵
  4. 児童期の教育
  5. フォルメン線描と想像力の働き
  6. 気質論と十二感覚論
  7. 文献講読(1):序章
  8. 文献講読(2):第1章
  9. 文献講読(3):第2章
  10. 文献講読(4):第3章
  11. 文献講読(5):第4章
  12. 文献講読(6):第5章
  13. 文献講読(7):終章
  14. 総括・まとめ―「自由への教育」と道徳性の発達

教科書

とくにありません。必要となる文献のコピーは授業時に配布します。

    参考書

    • 『シュタイナーの思想とホリスティックな知』

      著者: 河野桃子

      出版社: 勁草書房・2021年

    • 『教育人間学のために』

      著者: 西平直

      出版社: 東京大学出版会・2005年

    • 『教育のオルタナティブー〈ホリスティック教育/ケア〉研究のために』

      著者: 吉田敦彦

      出版社: せせらぎ出版・2022年

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