環境経済学

博士前期課程地球環境学研究科

MGGE7590

コース情報

担当教員: 柘植 隆宏

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火4

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

リアクションペーパー

50%

レポート

50%

その他

レポートはグループで作成するので,グループワークに取り組めることが求められる。

0%

詳細情報

概要

環境問題に対する経済学的なアプローチについて講義を行う。この授業では,市場メカニズムを活用して環境負荷の削減を図る政策手段である「環境政策の経済的手段」について解説を行う。市場の効率性と外部性による市場の失敗,および外部性の内部化についての解説を行ったうえで,地球温暖化,廃棄物問題,生物多様性保全などに対する経済学的なアプローチについて,環境税,排出量取引,ごみ処理有料化,生態系サービスへの支払いなどの環境政策を事例として取り上げながら解説を行う。 講義を中心としつつ,グループワークなどのアクティブ・ラーニングも実施する。また,リアクションペーパーの提出を求め,授業中にフィードバックを行う。一定レベルの数学の素養が求められる。 なお,この授業と英語の"Environmental Economics"はほぼ同じ内容であるため,いずれか一方のみを履修することが望ましい。

目標

この授業の目標は,環境問題に対する経済学的な分析手法を習得することで,現実の環境問題の発生原因,およびそれに対する対策を,経済学の観点から評価・分析できるようになることである。特に,各種政策手段の特徴を理解し,環境問題の性質に応じて,適切な手段を選択できるようになることを目標とする。

授業外の学習

授業中に指示する参考文献を事前に読んでおくこと。(毎回の講義ごとに100分程度) 前回の内容を理解していることを前提に講義を行うので,毎回欠かさず復習を行うこと。(毎回の講義ごとに100分程度)

所要時間: 200分

スケジュール

  1. ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる。 イントロダクション
  2. 市場の効率性
  3. 外部性による市場の失敗
  4. 外部性の内部化:ピグー税 ・補助金
  5. 外部性の内部化:コースの定理
  6. 基礎理論の復習と理解度の確認
  7. 地球温暖化対策の経済分析:京都メカニズム
  8. 地球温暖化対策の経済分析:パリ協定
  9. 地球温暖化対策の経済分析:エネルギー
  10. 廃棄物政策の経済分析:ごみ処理有料化
  11. 廃棄物政策の経済分析:リサイクル とデポジット制度
  12. 生物多様性保全の経済分析:PES
  13. 生物多様性保全の経済分析:生態系サービスの価値評価
  14. 学生によるレポートのプレゼンテーション

教科書

教科書は指定せず必要に応じて資料を配布する。

    参考書

    • 環境経済学の第一歩

      著者: 大沼あゆみ・柘植隆宏

      出版社: 有斐閣・2021年

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