環境教育

博士前期課程地球環境学研究科

MGGE7290

コース情報

担当教員: 吉川 まみ

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月3

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

リアクションペーパー

30%

レポート

30%

小テスト等

20%

その他

出席を毎回確認し,評価はリアペとレポートを中心に総合評価を基本とする。 本科目は,毎回の出席および積極的な授業参加を前提とするものである。

0%

詳細情報

概要

環境教育は環境に関する意識啓発の領域ですが,環境教育を考えるとき,問われるのは自身の価値観です。 一般的には,日本の環境教育には「自然保護教育」,「公害教育」の二つの源流がありますが,社会構造の変化や地球規模の環境問題の顕在化にともない,環境教育のあり方も変化してきました。 本科目では,環境問題と社会問題との相互連関性をふまえ,持続可能な社会のあり方を問いながら,ライフスタイルの転換を促し,持続可能な社会の担い手を育むこれからの環境教育について考えていきます。 最終的に,自分自身のものの見方考え方,捉え方を刷新していくことを目指します。

目標

以下の2つの次元でThink Globally,Act Locally を考えること。 (1)国際社会と地域社会 (2)グローバル経済市場とライフスタイル (3)社会の持続可能性・レジリエンスと個々人の持続可能性・レジリエンス

授業外の学習

国際会議ドキュメントやUN,UNEP,IPCC報告書,環境白書など,授業の中で紹介する文書をよく読むこと。

所要時間: 予復習190分

スケジュール

  1. ガイダンス ・環境教育の多様な論点
  2. 社会変革と環境教育 ・人類と自然のかかわりの変遷 ・人類と科学技術のかかわりと価値観
  3. 価値教育としての環境教育と価値観の転換 ・理念と実践のギャップ ・価値意識とライフスタイル ・『レック・ディス・ジャーナル』ワークショップ
  4. 世紀の日本社会と環境問題の歴史 ・産業公害 ・生活型公害
  5. 日本の環境教育のはじまり ・環境教育(公害教育と自然保護教育) ・環境教育行政と環境教育
  6. 世紀の世界と地球規模の環境問題 ・気候変動 ・先進国・途上国の格差構造
  7. グローバルな環境教育 ・国際会議文書における環境教育のはじまり ・テサロニキ会議とEfS ・持続可能な発展の概念とMDGs,ESD ・環境教育とSDGs
  8. 環境教育の展開 ・持続可能な社会像 ・持続可能な地域づくり ・地域循環共生圏とSDGs
  9. 持続可能な地域の担い手づくり実践事例・国内編(1) ・資源循環による水環境保護活動
  10. 持続可能な地域の担い手づくり実践事例・国内編(2) ・生き物ブランド米による生物多様性の保護
  11. 持続可能な地域の担い手づくり実践事例・国内編(3) ・SDGsモデル都市における資源循環
  12. 持続可能な地域の担い手づくり実践事例・海外編(1) ・エコツーリズムによる開発途上国の内発的発展
  13. 持続可能な地域の担い手づくり実践事例・海外編(2) ・灌漑プロジェクトによる開発途上国の内発的発展
  14. 新しい環境教育を求めて ・地域社会の持続可能性とシチズンシップ ・社会的包摂と社会関係資本 ・価値観の転換とライフスタイルの転換 ・環境倫理・環境思想・スピリチュアリティと環境教育

教科書

教室内での使用頻度は高くはないが準備のこと。 なお,『レック・ディス・ジャーナル』はワークショップで使用予定です。

  • 『レック・ディス・ジャーナル』

    著者: ケリ・スミス著(吉濱ツトム訳)

    出版社: (株)ヴォイス・2023年

  • 『ライフスタイルの転換に向けて,ともなる歩みを―「回勅ラウダート・シ」と環境保護―』

    著者: 吉川まみ

    出版社: 女子パウロ会, 2023年

参考書

書籍情報はありません。

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