産業エコロジー

博士前期課程地球環境学研究科

MGGE7110

コース情報

担当教員: 銭 学鵬

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

15%

授業参加

60%

レポート

25%

その他

授業参加:グループワーク(3回)の貢献,担当内容の発表,討論に積極的参加など授業に貢献する活動と想定している。

0%

詳細情報

概要

産業エコロジーというのはシステム工学に基づいた一つの方法論であり,それによって,人類が,経済的に,文化的に,また技術的に引き続き進展していくことを前提に,積極的に望ましい環境容量または地球の収容力に理性をもってアプローチし,それを維持することができるものである。持続可能な社会の実現に向けて,産業(技術)と環境・社会システムの相互作用を再考し,見直していく必要があるので,産業エコロジーは学際的な分野であり,これらの相互作用に着目して,重要な分析・評価手法が開発されて,政策やマネジメントの分野における資源管理と環境イノベーションなどのための分析枠組みとなっている。 本授業では,産業エコロジーの背景や概念や応用をもとに,物質フロー分析,製品・サービスのライフサイクル・アセスメント(LCA),産業共生など,産業エコロジーに関する様々な実践事例と,そこでのシステムアプローチを学ぶ。さらに,産業,環境,社会の角度から開発と環境の関係を解釈する。

目標

産業エコロジーに関する基本概念から応用まで,特に物質フロー分析,製品・サービスのライフサイクル・アセスメント,産業共生など取り組みと関連政策についての専門的知見を得ることを目標とする。さらに,持続可能な社会の実現に向けたイノベーションと産業変革についての理解を深めることが望ましい。また,産業エコロジーの勉強を通して,システム分析についての理解を深めることも期待している。

授業外の学習

リーディング:一部の資料が指定論文リストから選ぶもの,一部は各自に調べるもの。 発表資料・レポートの作成:各テーマについてグループ単位でケーススタディを実施,授業で発表する,3回を予定している。 最終レポート:個人レポート,授業の後半に課題を説明する。

所要時間: 授業1回あたり190分以上

スケジュール

  1. 産業エコロジーの歴史:新しい科学として
  2. 産業エコロジーの背景:産業システムと環境,社会
  3. 産業エコロジーの基礎:システムズアプローチ
  4. 物質フロー分析:理論
  5. 物質フロー分析:応用
  6. 物質フロー分析:ケーススタディ発表と討論
  7. ライフサイクルアセスメント:理論
  8. ライフサイクルアセスメント:応用
  9. ライフサイクルアセスメント:ケーススタディ発表と討論
  10. 産業共生と循環経済:理論
  11. 産業共生と循環経済:応用
  12. 産業共生と循環経済:ケーススタディ発表と討論
  13. 産業エコロジーにおけるフロンティア研究
  14. まとめ:持続可能な社会の実現に向けたイノベーションと産業変革

教科書

授業前或いは授業中に関連資料の電子ファイルを配布する。ペーパーレス授業に努める。英語文献と資料も使用する。

    参考書

    • Industrial Ecology (Prentice-Hall International Series in Industrial and Systems Engineering)

      著者: T. E. Graedel (著), Braden R. Allenby (著)

      出版社: Prentice Hall

    • DRAWDOWNドローダウン― 地球温暖化を逆転させる100の方法

      著者: ポール・ホーケン (著), 江守 正多 (翻訳), 東出 顕子 (翻訳)

      出版社: 山と渓谷社 (2020/12/19)

    • 産業エコロジー―持続可能な地球社会に向けて (日本語) 単行本

      著者: T. E. Graedel (著), Braden R. Allenby (著), 後藤 典弘 (翻訳)

      出版社: トッパン

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