中間言語語用論概論

博士前期課程言語科学研究科

MFLJ7060

コース情報

担当教員: 清水 崇文

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月4

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

10%

レポート

60%

その他

発表(文献要約)/Class presentation (30.0%)

30%

詳細情報

概要

中間言語語用論は,非母語話者(第二言語学習者)の第二言語における語用論的知識の使用と習得を研究対象とする,応用言語学の新しい学際的領域です。 本講座「中間言語語用論概論」では,この分野の研究論文を読んで理解するために必要なSLAと語用論の基礎知識を学ぶことから始め,関連領域である異文化間語用論と中間言語語用論(語用論的知識の使用)に関する代表的な論文を読み込んでいきます。 講義では,中間言語語用論の研究成果と今後の課題を整理し,これらの研究で得られた知見を日本語教育,英語教育などに応用する術を考えていく予定です。 *来年度以降に「中間言語語用論演習」を履修する予定がある人は,必ず先に本講座「中間言語語用論概論」を履修してください。(2025年度は「中間言語語用論概論」および「中間言語語用論演習」は開講しません。)

目標

①中間言語語用論の研究論文を読んで理解するために必要なSLAや語用論の基礎知識を身につける ②中間言語語用論の学問的意義,歴史,基本概念,仮説・理論,最新の成果・知見について学ぶ ③「中間言語語用論演習」を履修するために必要な知識と思考能力を身につける ④この分野で修士論文を書こうと考えている学生は,そのための研究課題や研究方法のヒントを見つける

授業外の学習

①予習(200分以上) 授業で指定した教科書のページと課題文献を事前に読んでおいてください ②文献要約(200分以上) 授業は,毎回学生の1人が文献要約の発表をし,それに基づいてディスカッションするという形で進めます。文献要約の担当者はパワーポイントで発表資料を準備する必要があります。 ③期末レポート 授業で学んだことに基づいてレポートを執筆します。レポートの課題は授業内で説明します。

所要時間: 200分

スケジュール

  1. *以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる。 <オリエンテーション> 中間言語語用論を学ぶための基礎知識(1):コミュニケーション能力と語用論的能力
  2. 中間言語語用論を学ぶための基礎知識(2):語用論の諸理論
  3. 中間言語語用論を学ぶための基礎知識(3):研究方法①
  4. 中間言語語用論を学ぶための基礎知識(3):研究方法②
  5. 異文化間語用論(1):異文化間語用論とは
  6. 異文化間語用論(2):発話行為の実現に使用されるストラテジー
  7. 語用論的知識の使用(1):語用論的特徴の理解①-含意
  8. 語用論的知識の使用(2):語用論的特徴の理解②-ポライトネス
  9. 語用論的知識の使用(3):発話行為の産出-依頼
  10. 語用論的知識の使用(4):発話行為の産出-謝罪
  11. 語用論的知識の使用(5):発話行為の産出-断り
  12. 語用論的知識の使用(6):発話行為の産出-ほめに対する返答
  13. 語用論的知識の使用(7):発話行為の産出-感謝
  14. 語用論的知識の使用(8):発話行為の産出-不平

教科書

課題文献はMoodleで配布する

  • 中間言語語用論概論:第二言語学習者の語用論的能力の使用・習得・教育

    著者: 清水崇文

    出版社: スリーエーネットワーク 2009

  • コミュニケーション能力を伸ばす授業づくり-日本語教師のための語用論的指導の手引き-

    著者: 清水崇文

    出版社: スリーエーネットワーク 2018

参考書

  • みがけ!コミュニケーションスキル 中上級学習者のためのブラッシュアップ日本語会話

    著者: 清水崇文

    出版社: スリーエーネットワーク 2013

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