コミュニケーション障害分析法B(治療診断学・小児)
博士前期課程言語科学研究科
MFLC7110
コース情報
担当教員: 小杉 裕子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期集中
曜限: その他
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
授業参加
レポート
その他
授業内での課題についてのプレゼンテーションとレポート作成。
詳細情報
概要
言語・コミュニケーション障害の言語行動サンプルを評価・診断・分析するために必要な評価・診断の理念を学び,評価・診断の過程を学習する。小児の言語・コミュニケーション障害に関して用いられる様々な検査・評価法について,特徴・施行方法等を学ぶ。グループで,検査施行の実習を行い,検査結果のレポートを作成する。指定された検査について,調べ,概要を授業内で発表する。 登録は言語聴覚研究コース院生に限定する。 授業は対面で行う。
目標
1)言語・コミュニケーション障害の言語行動サンプルを評価・診断・分析するために必要な評価・診断の理念についての基礎的知識を習得する。 2)評価・診断の過程についての基本的知識を習得する。 3)小児の言語・コミュニケーション障害に関して用いられる様々な検査・評価法の特徴・施行方法・結果の解釈の仕方についての基礎的知識を習得する。 4)検査・評価を施行し,検査結果をまとめることができる。
授業外の学習
1)毎回の授業で紹介される評価・診断法の実習をグループワークとして行い,検査結果をまとめる。検査の施行に2時間程度,結果のまとめに2時間程度が必要。 2)1人ずつ指定された検査の特徴,施行方法,結果の解釈等についてまとめ,レジュメを作成して,授業で発表する。発表の準備には10時間程度必要である。
所要時間: 200分
スケジュール
- オリエンテーション 評価・診断の理念(1):評価の科学的手法(評価の客観性,信頼性,妥当性,再現性),正常値と個人差の理解,仮説の設定・検証・修正 *以下は予定であり,授業の進捗状況によって,変更の可能性がある。
- 評価・診断の理念(2):評価と診断の目的,評価診断に必要な知識と能力
- 評価・診断の過程:評価と診断の基礎的過程(主訴,問題把握のための情報収集),検査の種類と選択
- 収集する情報の種類:生活歴,現病歴,発達歴,既往歴,家族歴,臨床検査,行動観察,環境調査,その他の関連情報
- 言語検査(1):LC‐R(改訂版 言語・コミュニケーション発達スケール),LCSA
- 言語検査(2):ITPA言語学習能力診断検査,<S-S法>言語発達遅滞検査,ビデオ分析法
- 言語検査(3):PVT-R(絵画語い発達検査),マッカーサー乳幼児言語発達質問紙,抽象語理解力検査
- 発達・知能検査(1):新版K式発達検査2020,遠城寺式乳幼児分析的発達検査法,乳幼児精神発達診断法(津守・稲毛式),KIDS乳幼児発達スケール,DENVERⅡ
- 発達・知能検査(2):WISC-Ⅴ知能検査,WPPSI-Ⅲ知能検査
- 発達・知能検査(3):田中ビネー知能検査V
- 発達・知能検査(4):KABC-Ⅱ,DN-CAS,レーヴン色彩マトリックス検査,グッドイナフ人物画知能検査
- その他の検査(1):レポート発表(1)視知覚に関する検査,運動発達に関する検査
- その他の検査(2):レポート発表(2)読み書き能力の検査,コミュニケーションに関する検査
- 評価のまとめ:情報の整理・統合,訓練(支援)目標・方針の設定,チームアプローチ・家族指導(支援),記録・報告書の書き方
教科書
以下の教科書以外に,各授業毎に,関連文献・資料を紹介する。
言語発達障害学(第3版)
著者: シリーズ監修:藤田 郁代,編集:玉井 ふみ/深浦 順一
出版社: 医学書院 2021
最新言語聴覚学講座 言語発達障害学
著者: 石坂郁代,水戸陽子 編著
出版社: 医歯薬出版 2023
言語聴覚士のための 言語発達障害学 第2版
著者: 石田宏代,石坂郁代 編著
出版社: 医歯薬出版 2016
参考書
新編 言語治療マニュアル
著者: 伊藤元信,笹沼澄子編
出版社: 医歯薬出版 2002