経営財務論研究Ⅱ

博士前期課程経済学研究科 - 経営学専攻

MEMG7200

コース情報

担当教員: 石井 昌宏

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 水3

形式: 対面授業

レベル: 600

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

授業参加

60%

レポート

20%

その他

授業参加を最も重視して成績を評価します. 詳細については, 第1回の講義で説明する予定です. 履修希望者は第1回講義へ必ず参加してください.

0%

詳細情報

概要

本講義は経営財務論特講Iを履修済みであることを前提としている. 証券投資や資産価格評価に関する問題, 資本構成と信用リスクに関する問題, リスク計測とリスクコントロールに関する問題, これらの一部あるいは全部に関連する文献講読を予定している. なお, 輪読, 質疑応答, 履修者間でのディスカッションを中心とする講義形式である. また, 経営財務論特講Iと同様に, ファイナンスという研究分野の核を形成する諸概念を理解し, 修士論文におけるデータ分析等においてそれらを応用できる能力の獲得を本講義の目標とする.

目標

ファイナンスを対象とし数理モデルを用いて現象を理解することを目標とします. 数理モデルを分析道具として経営に関連する現象を考察する方法を本講義を通じて習得することが受講者に期待されます. 経営財務論特講Iと比較して, 講義においては分析方法の周辺領域への応用や実務への適用が意図されます. このため, 修士論文においてこの方法がより先端的研究へつながることも目標としています.

授業外の学習

予習は90分程度と思われます. 講義の前にはテキストの講義予定箇所を熟読してください. その時, 鉛筆を持ちながらテキストに掲載された例や問題等を考察してください. 復習は100分程度と思われます. 講義後には講義内で扱った例や問題等を独力で(テキスト等を見ることなく)解くことを試みてください.

所要時間: 190

スケジュール

  1. 履修希望者は第1回講義へ必ず参加してください. 第2回以降の講義の全体像や成績評価方法等の履修に関わる重要事項を説明する予定です. 以下の講義計画は主にテキスト1を用いることを想定した予定です.経営財務論特講Iにおいて, 他のテキストが選ばれることになれば, 授業計画も変更されます.
  2. 資本構成(1) (Modigliani–Millerの無関連性命題, 負債の効果)
  3. 資本構成(2) (事業リスク, 財務リスク, 節税効果)
  4. 企業価値と企業の投資決定
  5. リスクマネジメントと企業価値(1) (デリバティブおよび保険と企業価値の関係)
  6. リスクマネジメントと企業価値(2) (リスクマネジメントコストと企業価値の関係)
  7. 倒産コストとリスクマネジメント(1) (債権者と株主間の利害対立, 倒産コスト)
  8. 倒産コストとリスクマネジメント(2) (ヘッジ戦略・レバレッジ戦略を用いた債権者と株主間の利害対立への対応)
  9. 資産代替問題とリスクマネジメント
  10. 過少投資問題とリスクマネジメント(1) (過少投資問題)
  11. 過少投資問題とリスクマネジメント(2) (リスクマネジメントを用いた過少投資問題の緩和)
  12. 税便益とリスクマネジメント
  13. 株主と経営者間の利害対立とリスクマネジメント(1) (株主と経営者の利害対立, 経営者の報酬制度)
  14. 株主と経営者間の利害対立とリスクマネジメント(2) (業績連動報酬, リスクマネジメントが業績連動報酬へ与える影響)

教科書

経営財務論特講IIでは, 経営財務論特講Iで選択されたテキストをそのまま使用します. 以下はテキスト候補の例です.

  • リスクマネジメント

    著者: 柳瀬典由・石坂元一・山崎尚志

    出版社: 中央経済社, 2018

  • 金融経済学

    著者: 清水克俊

    出版社: 東京大学出版会, 2016

  • Asset Pricing and Portfolio Choice Theory, 2nd edition

    著者: Back, K. E.

    出版社: Oxford University Press, 2017

参考書

書籍情報はありません。

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