マクロ経済学特講Ⅰ

博士前期課程経済学研究科 - 経済学専攻

MEEC1020

コース情報

担当教員: 近藤 広紀

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金3

形式: 対面授業

レベル: 500

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

レポート

40%

定期試験

定期試験期間中

60%

その他

理解を確認するために,適宜(2回から3回程度)レポート課題を課す.これの合計が評定の40%.

0%

詳細情報

概要

マクロ経済のパフォーマンスがどのように規定されてくるのかを考えるためには,経済を構成する家計や企業の行動パターンを,より厳密に考察していく必要がある. この講義では,まず,家計と企業の動学的最適化問題を定式化し,その分析手法を解説する.その際,数値解析の方法についても解説していく.そして,経済環境の変化や,様々な経済政策の発動に対して,家計や企業がどのように反応するのかを分析していく. さらに,このような各経済主体の最適化行動に立脚する一般均衡的なモデルを組み立て,経済成長や経済政策-金融・財政政策や,社会保障政策も含む-について議論する.

目標

経済主体の動学的最適化やその相互依存関係を理解し,マクロ経済のパフォーマンスを把握し,政策の効果を理解する.

授業外の学習

毎回の講義をきちんと復習して次回の講義に臨むこと.ミクロ・マクロの基本が不安なものは,復習しておくこと.適宜どの箇所の復習が必要かを指示する.こうした学習に1週間あたり最低でも3から5時間程度を目安とする。

所要時間: 1週間あたり最低でも3から5時間程度

スケジュール

  1. 動学的最適化問題(1): 定式化
  2. 動学的最適化問題(2): 最適化条件 価値関数と方策関数の性質
  3. 家計の最適化(1): 恒常所得仮説,不確実性と貯蓄
  4. 家計の最適化(2):最近のトピック (女性の労働供給,教育投資,社会保障と高齢者の貯蓄など)(i)
  5. 家計の最適化(3): 最近のトピック (女性の労働供給,教育投資,社会保障と高齢者の貯蓄など)(ii)
  6. 企業の最適化(1): 投資理論概説
  7. 企業の最適化(2): 調整費用を伴う投資のモデル
  8. 企業の最適化(3): 不確実性,非可逆性
  9. 企業の最適化(4): 動学ゲームモデル(i)
  10. 企業の最適化(5): 動学ゲームモデル(ii)
  11. 企業の最適化(6): 動学ゲームモデル(iii)
  12. 動学的一般均衡モデル(1): 均衡の定義と導出方法,導出される動学経路
  13. 動学的一般均衡モデル(2): 世代重複モデル
  14. 動学的一般均衡モデル(3): 最近のトピック(社会保障,財政の持続可能性など)

教科書

以下に挙げる文献の他にも,いくつかの論文や本を読む.具体的には授業の中で指定する,

  • Advanced Macroeconomics (5版)

    著者: David Romer

    出版社: McGraw-Hill

参考書

書籍情報はありません。

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