生涯発達論研究II
博士前期課程実践宗教学研究科 - 死生学専攻
MARL7130
コース情報
担当教員: 武田 なほみ
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木5
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
20%
授業参加
50%
レポート
30%
詳細情報
概要
今年度はパストラル・ケア,スピリチュアル・ケアの土台となる人間観に焦点をあてた上で「魂への配慮」について考えてみたい。主に①関係存在としての人間と人間形成,②人間の宗教性または超越への開き,③共に歩むこと,をテーマとして,関連文献をゼミ形式で読み進めながら考察を深める。参加学生による発表とクラスディスカッションへの参加が求められる。課題文献の詳細や担当スケジュールについては参加者と相談して決める。 なお,本講義は神学研究科開講の「パストラルケア特講」と実践宗教学研究科開講の「生涯発達論研究Ⅱ」の合併科目である。パストラルケアとスピリチュアルケアの双方の視点から,互いに学びあい,「他者のために,他者とともに」生きるケア的かかわりの理解を深めたい。
目標
1)関係存在としての人間,超越に開かれた存在としての人間について,哲学的人間論における論考を理解し,受講生自身の人間観を深め,言語化する。 2)「ともにいること」とケアに関する論考を理解し,各自のケア的かかわりについて考え言語化する。
授業外の学習
・各回の課題文献を読んで要点を整理する(100分) ・各自の研究テーマとつながる関連文献を読み,クラスで紹介するための準備をする(50分) ・授業後,自筆ノートを利用し講義の内容を要約する(40分)
所要時間: およそ190分
スケジュール
- 導入,関係存在としての人間,交わりと奉仕 (以下は暫定案。とりあげる文献や各回テーマの詳細は,主に初回授業で参加学生と相談の上で決める。)
- 関係存在としての人間①(M.ブーバー 導入)
- 関係存在としての人間②(M.ブーバー『我と汝』根源語)
- 関係存在としての人間③ (M.ブーバー『我と汝』人間の世界)
- 関係存在としての人間④ (M.ブーバー『我と汝』永遠の<なんじ>)
- 関係存在としての人間⑤(M.ブーバー 対話)
- 人間の宗教性と超越への開き①(F.ローゼンツヴァイク)
- 人間の宗教性と超越への開き② 良心の超越(V.E.フランクル他)
- 人間の宗教性と超越への開き③ 無意識の宗教性(V.E.フランクル他)
- ともに歩む――自己と他者,相互生成(小林純一,他)
- ともに歩む――聴くことと創造性
- ともに歩む――臨床の視点① 沈黙と言葉(霜山徳爾『素足の心理療法』他)
- ともに歩む――臨床の視点② 待つこと(霜山徳爾『素足の心理療法』)
- ふりかえりのディスカッション
教科書
初回授業でいくつかの文献を紹介し,参加学生と相談の上で文献を決める。候補となる主な文献や著者は授業計画欄を参照のこと。
参考書
授業時に適宜,紹介する