臨床スピリチュアルケア研究

概要

『宗教的経験の諸相』は,多様な宗教体験の文献を縦横に引用した宗教学の古典であるが,これを読むことで,宗教体験が【宗教的な言葉に依存しすぎることなく】どのように説明されているかを確認し,非宗教者も宗教体験について一定の理解をするための足がかりとする。 教科書の英文原著The Varieties of Religious Experience: A study in Human Nature,および,宗教(的)な体験の医学的(脳神経科学的)研究とスピリチュアリティの研究,宗教の研究を統合しようとしたThe Varieties of Spiritual Experienceをあわせ参照することで,現在,ケアを理解するために重要な概念である「スピリチュアリティ」「宗教性」について考察する。 教科書および参考資料を事前に精読して,担当受講者が報告し,授業中に全員で討議する,反転授業形式のアクティブ・ラーニングを行う。

目標

・諸宗教に共通する「スピリチュアリティ」について,体験叙述としても,近年の研究を踏まえてその生理的医学的根拠からも,語ることができる ・宗教およびスピリチュアリティを語る日本語および英語の語彙,表現になじみ,使えるようになる。

授業外の学習

テキスト『宗教的経験の諸相』の該当章を事前に読み,A4で二頁の簡潔なノートを全員が日本語で作成し,当日朝までに他の参加者に共有する。 担当章の読み込み:120分 ノート作成:80分 テキスト『宗教的経験の諸相』を授業開始までに精読しておくこと。『宗教的経験の諸相』の内容と構成を踏まえて参考書The Varieties of Spiritual Experienceは書かれているためである。

所要時間: 200分