比較宗教学
博士前期課程実践宗教学研究科 - 死生学専攻
MARL7020
コース情報
担当教員: 佐藤 啓介
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 月4
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
10%
授業参加
10%
リアクションペーパー
20%
レポート
60%
詳細情報
概要
現代においては,宗教という概念そのものの学問的有効性が厳しく批判され,その結果,安直に諸宗教を比較するという意味での比較宗教学の存立はもはや可能ではない。本科目では,宗教概念が批判されたとはどういうことなのかを解説しながら,その議論に基づいたうえで,現代において可能な比較宗教学の姿を構築していく。 なお,授業内において,2回程度,参加者に文献紹介やコメントの発表を求める予定である。
目標
・宗教概念をめぐる学問的批判を正しく把握できるようになる ・学問的批判に基づいて,比較宗教学を再構築する理論的な手続きについて理解できるようになる ・現代世界を宗教という概念から改めて考え直すことの意義を把握できるようになる
授業外の学習
毎回の授業前,授業後に指定した文献を事前・事後に読むことを求めます 予習:事前にmoodleに掲出する資料を読んでくる 60分 復習:授業内で言及した参考文献や資料を読む 100分 復習:授業内で言及した事象やニュースについてオンライン等で各自で調べる 30分
所要時間: 授業1回あたり190分以上の予習・復習
スケジュール
- イントロダクション
- 宗教概念の近代的形成史
- 宗教概念批判とは何か1:宗教概念の理論的諸問題
- 宗教概念批判とは何か2:宗教概念の学問的諸問題
- 宗教概念批判とは何か3:宗教概念の政治学的諸問題
- 世俗化論争と宗教概念
- 比較宗教学の再構築1:宗教と宗教的なもの
- 比較宗教学の再構築2:宗教と世俗の間
- 比較宗教学の再構築3:超越概念を再考する
- 比較宗教学の再構築4:救済概念を再考する
- 比較宗教学の再構築5:死者と葬送から宗教を考え直す
- 比較宗教学の再構築6:生と苦しみから宗教を考え直す
- 比較宗教学の再構築7:現代日本社会の比較宗教学
- まとめと振り返り
教科書
最新の論文や文献を使用するため,現時点では指定せず, 授業内で受講生との相談のうえ決定する
参考書
宗教概念あるいは宗教学の死
著者: 磯前順一
出版社: 東京大学出版会 2012
死者と苦しみの宗教哲学
著者: 佐藤啓介
出版社: 晃洋書房 2017