データビジネス実践(CX戦略に向けたデータ活用)
応用データサイエンス学位プログラム
MADS7490
コース情報
担当教員: 木田 浩理
単位数: 1
年度: 2024
学期: 3クォーター
曜限: 木6
形式: 対面授業
レベル: 500
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
小テスト等
詳細情報
概要
本講義では,最新のデータサイエンスとマーケティングの手法を用いて,実務の課題へのアプローチ方法を学びます。三井住友海上の事例を通じて,DXやCXの重要性,データに基づく顧客ロイヤルティ戦略,リサーチからのマーケティング戦略策定,アクチュアリーによるデータを活用した保険料設定,マーケティングミックスモデリング(MMM)の作成と活用,デジタルマーケティング,データを活用したCRMの実践方法について解説します。これらを通じて,データとマーケティングの融合による事業変革の方向性を解説します。
目標
1)損害保険業界の現状と課題,ビジネストランスレーターの思考術を理解する。 2)データマーケティング・顧客ロイヤルティ向上の概要を理解する。 3)マーケティング戦略策定におけるリサーチの役割・重要性と目的別に適した手法を理解する。 4)自動車保険および火災保険の概要を把握し,保険会社におけるデータ活用の重要性を理解する。 5)企業がMMMを指向する理由と課題を理解する。 6)デジタル広告の基礎と広告戦略の描き方について理解する。 7)データ活用とCRMの概要について理解する。
授業外の学習
【予習】(所要時間:各回 80 分程度) ・シラバス記載の各講義の到達目標を確認し,疑問点などを事前にまとめておく。 【復習】(所要時間:各回 110 分程度) ・上記の自筆ノート・メモ等と配布資料を利用し,講義内容を要約する。 また,再度体系的なテキストを使用して確認する。 ・事前に抱いていた疑問点が解消されたか確認する。 授業後に疑問点については,再度体系的なテキストを使用したり,担当教員に質問したりして解消を図る。
所要時間: 190
スケジュール
- 損害保険業界がなぜDXやCXに今注力をしなければならないのか,業界を取り巻く環境変化とその対応について三井住友海上の個別具体的な事例を基に解説する。企業をDXやCXで変革するにあたっての失敗事例や成功事例などを紹介し,その際に重要なビジネストランスレーターとしての思考術を解説する。
- ・データに基づきマーケティングを行うとはどういうことか,その全体像について三井住友海上の事例をもとに紹介する。 ・CDPを活用してデータを起点に顧客行動を捉え,顧客体験を改善することで,顧客ロイヤルティを向上させる戦略について,その概要を解説する。
- マーケティングにおいて欠かせない要素であるリサーチについて,三井住友海上の事例を交えながら,その意義や結果の活用方法を解説する。 具体的には,マーケティング戦略策定の各プロセスにおいて,どのような目的でどういった調査を実施したのか,その調査結果をどのように活用したのかを解説する。
- ・損害保険の主力商品である自動車保険と火災保険の概要と保険料設定の仕組みを解説する。 ・保険会社に蓄積された大量データを使用し,契約の継続モデルや新規獲得モデルの組成および活用方法について実事例も紹介しつつ解説する。
- ・MMM(マーケティングミックスモデリング)は,マーケティング活動のゴールである売上へに影響する要因と思われるデータを時系列で記録し,どの要因がどれだけ売上データに寄与したかを推定するもの。 ・このMMMについての考え方,作成方法,活用方法について,当社損害保険企業としてのアプローチを交えながら解説する。
- ・デジタル広告の基礎と企業における広告配信設計の描き方について説明する。 ・データ分析に基づいたターゲティング,ユーザーの態度変容に寄与する要素・クリエイティブをどのように検証していくか,三井住友海上の事例を交えながら解説する。
- ・データを用いて顧客一人ひとりに適したコミュニケーションが取れる今,より一層CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の重要性が高まっている。 ・既契約者の体験価値を向上させることを目的としたデータ分析とCRMを三井住友海上ではどのように行っているのか具体的事例を交えて解説する。
教科書
使用しない
参考書
書籍情報はありません。