労働法基礎
専門職学位課程法学研究科
LWS54902
コース情報
担当教員: 永野 仁美
単位数: 1
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水2
形式: 対面授業
レベル: 700
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
授業参加
10%
授業内期末試験
授業期間中
70%
その他
課題への取組み。 また,法科大学院の成績評価基本原則による。
20%
詳細情報
概要
労働法基礎では,「労働法」の基本的な考え方,総論部分(法源,労働者性,使用者性)を学ぶとともに,人に雇われ働く労働者のためのセイフティネットの仕組みを学ぶ。まず,前半部分で,労働法に関する基礎的な知識を習得する。労働法Ⅰ・Ⅱと内容的に連続性があり,労働法Ⅰ・Ⅱでは扱わない内容を含むため,労働法Ⅰ・Ⅱを受講予定の場合には,先に履修しておくことを強く推奨する。続く後半部分では,労働法の授業の中ではあまり時間が割かれることのない労働者を対象とする各種保険の仕組み(労働者という地位に伴う保障)について取り上げる。
目標
労働法の基本的な考え方,基礎的な知識を習得する。 労働者という地位に伴ってなされる保障の仕組みを理解する。
授業外の学習
予習)130分 事前配布のレジュメを読んでくること。 事前配布のレジュメにある問題に対する解答を考えてくること。 復習)130分 授業で取り上げた判例・裁判例の内容を確認すること。 授業で十分に取り上げることのできなかった事項について,教科書等を読み,理解を深めること。
所要時間: 260分
スケジュール
- ガイダンス,労働法の意義,体系 〔到達目標〕授業の進め方について知る。労働法とはどのような法分野か,なぜ必要とされるのか理解する。労働法の主要な3分野と憲法との関係を説明できるようになる。
- 労働法の法源 〔到達目標〕強行法規,労働協約,就業規則,個別合意の優先劣後関係(労働条件の決定枠組み)について理解し,個別のケースで具体的な労働条件がどのように決まるか判断できるようになる。
- 労働者性 〔到達目標〕個別的労働関係法・集団的労使関係法における労働者概念の異同について理解する。
- 使用者性 〔到達目標〕民法・労働契約法と労働基準法における使用者概念について理解する。
- 社会保険(補講日に実施) 〔到達目標〕使用者は,雇用した労働者を社会保険(厚生年金,健康保険)に加入させる義務を負う。その仕組みについて理解する。
- 労働保険①(労災保険) 〔到達目標〕使用者は,労働者の就労中の災害について補償する義務を負う(災害補償責任)。この義務を保険化した労災保険の仕組みについて理解する。
- 労働保険②(雇用保険) 〔到達目標〕人に雇われ働く労働者は,失業のリスクを有する。このリスクを保障する雇用保険の仕組みについて理解する。また,使用者が負担する保険料を財源としてなされる雇用保険二事業について理解する。
- 期末試験 〔到達目標〕授業の内容を理解した上で,具体的な問題について法的観点から解答できる。
教科書
教科書として,以下を指定します。
労働法(第10版)
著者: 水町勇一郎
出版社: 有斐閣・2024年
参考書
参考書として,以下を指定します。
労働法(第12版)
著者: 菅野和夫
出版社: 弘文堂・2019年
プレップ労働法(第7版)
著者: 森戸英幸
出版社: 弘文堂・2023年
ゼロから学ぶ労働法
著者: 原昌登
出版社: 経営書院・2022年