スポーツ・エンタテインメント法
専門職学位課程法学研究科
LWS53000
コース情報
担当教員: 森下 哲朗
単位数: 1
年度: 2024
学期: 春学期集中
曜限: その他
形式: 対面授業
レベル: 700
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
その他
①7名の担当者のうちいずれかの2名が出題するレポート,及び,②授業への参加・取組みを総合して評価する。①は概ね90%,②は概ね10%の割合で考慮する。
100%
詳細情報
概要
現代社会においてスポーツ及びエンタテインメントが占める割合は,個人生活に占める時間の点でも,マーケットの規模の点でもますますマーケットの規模の点でもますます巨大化している。そこでの法律家の役割も拡大しており,法律問題も多角化している。その一端を分析・検討するのがこの講義である。 講義では,できるだけ具体的な事例に則して,スポーツ・エンタテインメントという巨大なビジネス分野でいかに法律家が関わり,法の支配,法の応用,法の利用等が行われているかを実感してもらいたい。なお,法分野としては,既存の法体系で言えば,契約法,知的財産権法,独禁法,労働法,仲裁法などが関連し,従来の枠では捉えきれないスポーツ法というべきものも発展してきている。
目標
スポーツ,エンタテインメント分野における法的問題の所在について,基礎的な理解を得ること。
授業外の学習
クラスの内容に応じた予習が求められる。
所要時間: 190分
スケジュール
- スポーツ仲裁の機能と課題 (担当:森下) 〔授業内容〕 スポーツ界における様々な紛争の法的救済メカニズムとしての日本スポーツ仲裁機構と,そのもとでのスポーツ仲裁・調停について検討する。 〔到達目標〕 〇日本スポーツ仲裁機構の活動について理解するとともに,スポーツ仲裁・調停の意義を理解する。
- スポーツ・エンタテインメントをめぐる契約法実務(担当:松井) 〔授業内容〕 スポーツ・エンタテインメント界における契約法実務について,プロスポーツの監督・選手契約等を題材に,契約実務の概要,スポーツ・エンタテインメント契約の特徴,問題となる契約条項等について解説する。 〔到達目標〕 スポーツ・エンタテインメント界における契約法実務において,どのようなことが問題となっているかについての基礎的理解を得る。
- スポーツ・エンタテインメントをめぐる知的財産法実務(肖像権・パブリシティー権等)(担当:松田) [授業内容] スポーツ・エンタテインメントと知的財産とのかかわりについて,著作権法,商標法,不正競争防止法,肖像権,パブリシティ権等との関係で概説したうえで,特に,肖像権,パブリシティ権を取り上げて,法的性質,権利の主体等に関する論点や,裁判例等を検討する。 〔到達目標〕 ○スポーツ,エンタテインメントにおける知的財産権問題の概要を理解する。 ○肖像権,パブリシティ権を巡る法的問題について,基礎的な理解を得る。
- スポーツ紛争の解決(ドーピング規制) (担当:宍戸) 〔授業内容〕 スポーツ紛争のうち,特にドーピング問題を取り上げ,ドーピング規制の意義,アンチ・ドーピング活動の担い手,ドーピング規制の概要,アンチ・ドーピング規則の概要等について検討する。 〔到達目標〕 ○ドーピング規制制度の意義について理解する。 ○ドーピング規制の概要について,基礎的な理解を得る。
- スポーツ・エンタテインメントをめぐるDX時代・web3時代の諸問題 (担当:殿村) 〔授業内容〕 スポーツ・エンタテインメント分野における,ビッグデータ・AIやNFT(Non-fungible Token)その他のブロックチェーン技術等の新しいテクノロジーの活用事例を取り上げ,法的問題点等について検討する。 〔到達目標〕 新しいテクノロジーを活用したスポーツ・エンタテインメント分野における法的問題点等の概要を理解する。
- スポーツ・エンタテインメントに対する法規制(労働法,独禁法等) (担当:服部) 〔授業内容〕 スポーツ,エンタテインメント分野における法的規制のうち,労働法,独禁法を取り上げ,そこでの主要な法的問題について検討する。 〔到達目標〕 ○スポーツ,エンタテインメント分野における労働法,独禁法問題の概要について,基礎的な理解を得る。
- エンタテインメントのためのファイナンス法 (担当:森下) 〔授業内容〕 映画のファイナンスを題材に,資金調達の主な手法や資金調達との関係で生じる法的問題を,米国の状況も参考にしながら検討する。 〔到達目標〕 ○映画のファイナンスとの関係で問題となる基本的な法的問題について,基礎的な理解を得る。
教科書
必要な資料は講義において配布するか,または,ウェブサイト等へのアクセス情報を提供する。
参考書
道垣内正人ほか編『スポーツ法への招待』(ミネルヴァ書房,2011); 道垣内正人ほか編『エンタテインメント法への招待』(ミネルヴァ書房,2011)