知的財産権法 I

専門職学位課程法学研究科

LWS52600

コース情報

担当教員: 駒田 泰土

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月5

形式: 対面授業

レベル: 700

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

30%

レポート

70%

その他

授業参加は出席を当然の前提としてさらに質疑応答の内容をもって評価する。知的財産権法の学習は容易ではない。求められる学習量が他科目と比較しても多いからである。それにもかかわらず,他の選択科目と同程度の学習量や難解さと誤解して履修する受講者が後をたたない。知的財産権法を学ぶことに,それなりの時間を割こうという人の受講を希望したい。

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詳細情報

概要

知的財産権法のうち,著作権法をとりあげてその全体的把握に努める。授業は,具体的な事例問題をとりあげて,それを解く形式で行う。講義のレベルは新司法試験のそれに近いものにしたいので,基礎的な知識の習得は各自の自習をまつほかない。学生諸氏の積極的な予習・復習を望む。

目標

・著作権判例に親しみ,実務をイメージできるようにする。 ・制度の大枠を理解できるようにする。 ・事例問題に取り組めるようにする。

授業外の学習

予習及び授業で得た知識の復習を欠かさずに。それぞれ3~4時間程度。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 1~2.具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作者及び著作権の帰属に関する規律について学ぶ。 [到達目標]創作者主義,職務著作,映画の著作物に関する著作権の帰属,共同著作等について概括的な理解を得てもらう。
  2. 3~6.具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作権の侵害論を学ぶ。 [到達目標]著作権の侵害に焦点を当てることで,同権利の性質を理解してもらう。依拠,類似性,侵害に係る行為について,それぞれ概括的な理解を得てもらう。
  3. 7~8.具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作者人格権について学ぶ。 [到達目標]公表権,氏名表示権,同一性保持権の内容と制限について概括的な理解を得てもらう。
  4. 9.具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作権の制限,保護期間について学ぶ。 [到達目標]私的複製,引用,非営利無形再生,教育目的のための複製,試験問題としての複製等に係る権利制限について概括的な理解を得てもらう。また,保護期間制度の概要を知ってもらう。
  5. .具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作権の経済的利用について学ぶ。 [到達目標]著作権の譲渡,利用許諾について概括的な理解を得てもらう。
  6. .具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに差止め,損害賠償等の著作権の救済について学ぶ。 [到達目標]過剰差止めの問題,規範的損害論について概括的な理解を得てもらう。
  7. ~14.具体的な事例問題を検討し,関連する判例・学説の理解に努める。とくに著作物性について学ぶ。 [到達目標]アイディア=表現の二分法,創作性,応用美術(インダストリアル・デザイン)の保護,編集著作物等について概括的な理解を得てもらう。
  8. .期末試験。 [到達目標]実務をイメージできるようにする。制度の大枠を理解できるようにする。事例問題に取り組めるようにする。

教科書

とくになし。

  • 著作権法判例百選第6版

    著者: 小泉直樹ほか

    出版社: 有斐閣,2019年

参考書

以下は,著作権法の体系書・基本書。期末試験は事例問題を予定しているので,下記の書籍も参考となろう。小泉直樹/駒田泰土編『知的財産法 演習ノート[第5版]』(弘文堂・2022)

  • 『著作権法 第4版』

    著者: 中山信弘

    出版社: 有斐閣/2023年

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